フランスをもっと楽しむ
le media franco-japonais

Boissiere駅界隈（16区）

N° 593 2006-08-01

高級感のある静かな環境、喧噪をさけてほっとひと息。

　ボワシエール駅（6号線）の駅名は、復活祭直前の日曜日にあたるラモー(枝の主日)に掲げられるツゲの枝の束と同じ用途に使われた木の十字架のこと。地下鉄の出入り口はエクトール・ギマール作。ギマールの装飾といえば、1900年に作られたアベスとポルト・ドーフィーヌ駅が有名だが、こちらは1909年の作品とのことだ。

Fleurs, Fruits, Feuillages
センス溢れる花のアレンジメント。

place des Etats-Unis
近辺で働く人などが
陽光を浴びながら
ランチしていたりする。

　駅を出たら合衆国広場にあるバカラ美術館に向かおう。もとはロアイユ子爵夫人の邸宅を改装したという豪勢な造りの建物に臆せず入ってゆくと、1階がブティックで、2階がレストランと美術館。フィリップ・スタルクの手により2003年に生まれ変わった館内は、すべてが贅沢で美しい。美術館では、「ニコライ二世の大燭台」が必見。ロシア皇帝が1896年に12基を注文したが、ロシア革命が勃発する1917年までに10基しか納品されず、残されたうちの1基が展示されているのだ。クリスタルの製造に欠かせない砂、水、空気、火という4つの要素を描いた天蓋に覆われた、錬金術という名の展示室では、繊細な細工が施された〈サイモンベース〉など貴重なコレクションを見学できる。目の保養の後は、オリジナルのブレスレットやコースターなどがリーズナブルに手に入るミニブティックのチェックもお忘れなく。

Musee Baccarat

Alchimie（錬金術）という展示室。

1909年に日本の皇室から
注文された「ボーヴェ」

　お腹がすいたらローリストン通りのレストランへ。セルフサービスの食堂からシックなビストロ、べトナム料理や和食と幅広いチョイスがある。同じ通りにジュ・ド・ポームのクラブを発見。さすがは16区、昼休みを利用して訪れる人が多いのに驚いた。（里）

Societe Sportive

du Jeu de paume

et de Racquets

74 rue Lauriston

on aime

restaurants
●Cristalroom baccarat 3
セレブも訪れるゴージャスな雰囲気に浸れるレストラン。日休。予約要。

11 place des Etats-Unis 01.4022.1110
●Lac Hong 4
定評のあるヴェトナム料理。ランチなら19€でフルコース。日休。
67 rue Lauriston 01.4755.8717
●Tampopo たんぽぽ €
刺身や天ぷらを純和風の雰囲気で。土昼・日休。
66 rue Lauriston 01.4727.7452
●Victor & Capucine 6

プリフィックスが嬉しいビストロ。
2皿25€/3皿30€。土昼・日休。
101bis rue Lauriston 01.4727.5507
●Longchamp cafeteria 7

2皿コースで9€/10€のランチ。
11h30-14h30。日祝休。
113 rue Lauriston 01.4727.5282