カマンベールやブリに代表される〈les pâtes molles à croûte fleurie〉と呼ばれる種類のチーズは、牛乳が原料で、白カビの胞子を吹き付けて熟成させる。このタイプには、他にも、カプリス・デ・デュー、ブリヤ・サヴァラン、クロミエなどがあるが、このヌシャテルは、ディエップも近い北ノルマンディーで作られている。10世紀くらいから作られていたという文献 もあるほどの古いチーズ。3週間くらいかけて熟成される平均100グラムほどの小型のチーズ。形は、樽の栓の形、レンガ形、四角形、ハート形とさまざまだ が、盛り合わせにした時などにかわいいこともあってか、最近はハート形がほとんどになってしまった。 熟成が若いものはビロードのような白カビに覆われてマッシュルームの香りもする柔らかな味。熟成が進むと塩味も効いてしっかりとした味わいになってくる。ワインは、サンタムールのようなボージョレの赤かな。(真) |
ディエップの朝市で見つけたヌシャテル。 600グラムの大きなハートもある。 |