Jean-Paul Hevvin ショコラティエ パリの中心なのに7区には穏やかな空気。

 パリ屈指のお屋敷街で、官庁や大使館の集まる7区。中でもエコール・ミリテール界隈は、食品店やカフェの並ぶクレール通りがあり、高級住宅街に住むパリっ子の日常風景を垣間見ることができる。駅前から士官学校の前を南に走るモットピケ大通りに、黒と茶を基調に、洗練された店構えのショコラティエ〈ジャン=ポール・エヴァン〉がある。
 ご主人のエヴァンさんが「甘味や苦味を駆使し、自由自在に変貌可能な素材に惹きつけられて」この道に入ったのは、14歳のとき。北西地方マイエンヌの小さな村からパリにやって来て25年経つ。
 この界隈は「パリの中心なのに、穏やかな空気が流れていて、豊かな雰囲気がある」という。1986年にはフランス最高職人賞を受賞したエヴァンさんとパリの歴史は、ここを起点に始まった。アペリチフ用のショコラ・フロマージュや、ベルガモットやゆずを使ったチョコレート菓子など、フランスの菓子業界に、新風を吹き込んだ。
 贈物に、お世話になったお礼にと、人間関係の潤滑油として、フランス人の日常に欠かせないショコラだが、日本のようにバレンタインに盛り上がる習慣はない。ここでショコラが活躍するのは、もっぱらクリスマスと復活祭の時期だ。1984年から1年半東京に暮らし、老舗のショコラティエ・ペルティエの開店に携わった。空手が趣味で、「日本は第二の故郷」。
 住まいがあるのもモットピケ大通り、朝は8時から同じ通りの工房に出かけ、時には明け方4時まで仕事に没頭する。そんなエヴァンさんの休日は日曜日のみ。「健康第一」をモットーに、エッフェル塔付近をジョギングするのは楽しみの一つだ。素材を厳選し、極上の味を追求する。「だけどコンセプトのある、素敵なデザインのレストランに出かけるとき、味を少し大目に見ることもあるんだ」。シンプルでエレガントなものを好む。「シラクと同じく子牛の頭に目がない」というエヴァンさん、食後にデザートは欠かせない甘党でもある。ショコラにあう飲み物とは?との質問に「バニュルスやリヴザルトタイプの甘口ワインがいい。だけどシャンパンにあうショコラは、まだ見つけていないんだ」。これからも研究を続ける、クリエーターの素顔がある。(咲)

 

 

●REI
 「素敵な感性を持ったシェフの味に出会える」とエヴァンさんが通うイタリアレストラン。店内の洗練されたデザインと、スマートな雰囲気で、7区や15区に住むBCBG風カップルや、趣味のいい身なりの家族で混雑する。旬の新鮮な食材を使ったシンプルで軽やかな料理。一皿20ユーロ前後。(咲)

17 av. de la Motte Picquet 7e 01.4705.0737
M。 Ecole Militaire 23h迄。日月休。


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