冬のシャモニーでの楽しみはスキーだけでなし。M嬢と二人、あえてスキーはせずに他のアクティビティを楽しむことに。まずは町の北西側、6人乗りのロープウェイで標高2000mのプランプラへ。ここからブレヴァン山頂へ70人乗りの大型ロープウェイに乗り換えて向かうつもりだったが、あいにくこの日は運行なし。ならばここで食事にと〈La Bergerie〉に寄る。M嬢は塩漬けの豚スネ肉の炭火焼(15e)を、私は地鶏のトランペット茸煮込み(15.5e)を選択。まったく期待していなかった山中で、太陽がさんさんと降り注ぐモンブラン山群を目前に抜群の郷土料理にありつけた。
郷土料理、地鶏のトランペット茸煮込み。 午後はシャモニー駅すぐ横のモンタンヴェール駅から真っ赤な登山電車に乗って大氷河を観にゆこう。雪の綿帽子をかぶった木々の間を抜けて20分で終点の Mer de Glaceに到着。通常は氷河まで降りて、氷河をくりぬいたブルーアイスの氷の洞窟が見学できるのだが、閉鎖中で残念!とはいえ、銀世界に包まれた大氷河の神秘的な姿を眺めることができた。 翌日はデラックスなホテル〈Albert 1er〉へお出かけ。ここの〈Le Bachal〉というスパは宿泊客以外でも利用できる。プログラミングされたジェット水流バスに浸かるヴァルネオテラピーとマッサージ(81e)を試す。木々のオイル入りの湯と水流が心地よく、うーん、ゴクラクゴクラク。隣の部屋へ移り、ノワゼットとゴマのオイルをたらしながら、クリスタルさんが「あら凝っているわね」と右肩の下をぐりぐり。全身を順々に丁寧にマッサージしてもらい、フェイスマッサージで夢心地の30分は終了。オイルは拭き取らず、そのまま肌に浸透させるのがいいそうだ。スパ利用者はプールやジャクジーも利用できるので、プールサイドでゆっくりとお肌を休めるのもいい。 昼食後、観光ならエギュイーユ・デュ・ミディへ行かねばと急ぐ。3時半の最終の上りにギリギリセーフ。標高1035mのシャモニーから一気に上がって、 2317mの途中駅へ。気圧の変化に慣らせるため、しばらく留まった方がいいそうだが、なんたって最終の上りなので行くしかない。昼食でお酒を飲んだうえに走ったお陰で心臓バクバク状態の決死の観光だ。倒れたりしないよな~と神妙にM嬢と顔を見合わせるなか、マイナス20度の山頂3842mへ。強い風が吹きつけ「ひゃ~寒~い」。しかしながら好天に恵まれたこともあって壮大な眺めは息をのむほど。夢中になって写真を撮っていたらもう帰りの時間。再来の機会を作らねばという思いを胸に帰路につく私たちであった。(月)
シャモニーで冬のバカンス満喫
ノンスキーヤーの二人はビヤンネートルに過ごす。