セーヌ・サン・ドニ県選出のエリック・ラウー国民議会議員(50)は、同県の中では比較的裕福なル・ランシー市の市長でもあるが、12月21日付の極右系の週刊誌 〈Minute〉でのインタビューで「今度の郊外の暴動の源となった(ル・ランシー市の隣町)クリシー・ス・ボワは我が国の恥だ」と答えた。その数日前にも「現状を取り仕切れないクリシー市は国の管轄下におくべきだ」と公言していて、左派からだけでなく彼が属する与党UMPの議員たちからも、次の国民議会選挙で極右票を得るための発言と厳しく批判された。 エリック・ラウー氏は、バラデュール内閣で1995年から1997年にかけて都市担当相を務めたにもかかわらず、ル・ランシー市長としては、低家賃住宅HLMの建設を終始一貫拒み続けていることでも知られている。 「ラウー氏はまたしても冷静さを失い、政治への不信を助長している。こんな発言をするかわりに、私たちの町に警察署を設置するための努力をはらうべきだ」とクリシー・ス・ボワ市のクロード・ディラン市長(社会党系)。(真) |