|
||
発見の館へ。まっ暗になると、頭上には満天の星空が… | ||
●Palais de la decouverte 1926年にノーベル物理賞を獲得したジャン・ペランが創立者の一人となり1937年に門戸を開いた発明発見博物館Palais de la decouverte。「われわれの文明創造のために科学が演じた役割を明白にし、本当に未知のものではなく、研究から得られる発見のみがわれわれの運命を変えることができることを一般に理解してもらうこと」というペランの初志を貫きながら、広大なスペースに物理、天体学、天体物理学、数学、科学、化学と分野別の展示がされている。 展示の大半は、本当に理数系学問に興味を抱く中高校生向きの内容だけれど、中には幼稚園、小学生を楽しませる参加型展示が含まれている。娘と訪れたのは、常設展示Communication animale(動物間のコミュニケーション)で、見学者の視聴覚、嗅覚までを刺激しながら、動物たちがどのように仲間とコミュニケーションをとりつつ敵から身を守ったり、互いの関係を築いているのかが説明されている。この展示室でも他でも感心させられたのは、スタッフたちの丁寧な説明やデモンストレーションが頻繁に行われていることだ。私たちが行った時は、仏領ギアナに生息する蜘蛛の習性が、ギアナからの生きた蜘蛛を使ってわかりやすく説明されていた。 さて、実は娘とここに来た本当の理由は5歳から、というプラネタリウムを見ることだった。ゆったりした椅子に寝そべるように座り、会場が真っ暗になった瞬間に娘は「わー!」と歓声をあげる。頭上には美しい満天の星、パリの夜空がこんなに明るくなくてこんなに澱んでいなければ空にはたくさんの星がきらめいている。45分間、私たちは〈初心者用initiation〉の上映を存分楽しむ。会場が再び明るくなり、娘は「もうおしまい! お昼寝をする暇もなかった!」と不平(?)をもらす。発見の館での楽しい半日はこうして過ぎていく。また来よう、ね。(海) |
|
|
|
||