インターネットの古本屋さん。 N° 546 2004-06-15 前回に続いて、インターネットの本屋さんを紹介しよう。今回は、古本・貴重本を専門とするサイト。 ●www.chapitre.com このサイトの古本の品揃えはすごい。新刊本ももちろん扱っているが、フランス語の古本に関しては世界一といっても過言ではないだろう。というのも、このサイトは、フランス国内はもちろん、海外の古本屋とも提携しており、古本屋を巡ってもなかなかみつからなかった本もこのサイトではすぐに見つかる可能性が高いのだ。 そして独自のサービス、「livre alerte」では、探している本と自分のメールアドレスを登録しておけば、その本が入荷されたらすぐに連絡がはいる。(樫)も、1960年代に外国でわずか500部しか刷られていないとある小説家の貴重本を何年もパリの古本屋を巡って探していたが、このサイトに登録していたら、すっかり忘れていた頃にお知らせがきて、見事に入手した。 正直にいって、このサイトは、多くの人に知られると、貴重・稀少な本がさらに入手しづらくなったり、値段が上がったりするおそれもあるのであまり紹介したくはないのだが…。それでもフランスの地方に住む人や日本に住む人にとっては、なんとも便利なサイトだ。 当初は古本だけだったが、現在では、映画のポスターや、新聞、雑誌、コレクター用の装丁本などと専門分野を広げている。例えば、自分の誕生日の新聞や、20世紀初頭の映画のポスターなど。これらはまだ多くはないが、古本・貴重本と同様、さらに蔵書数は増えていくだろう。 実際に本の状態を確認できないとか、値段が若干普通の古本屋と比べて高かったりもするのが難点だが、どうしても欲しい本がある場合には助けになるサイトだ。(樫) Share on : Recommandé:おすすめ記事 【本】『シュークリームとひじき』洋菓子のヒロタ・パリ出店から「おかめ」、そして今。 アングレームBD祭、リヤド・サトゥフがグランプリを受賞。 社会的現実の深みに降り、自己を世界に開く。 N・ボーメール著『酒 日本に独特なもの』〜 フランス人地理学者が歩いて、見て、聞いた酒造りと飲み方。 若手トップ俳優ヴァンサン・ラコストの誕生秘話 〜 リアド・サトゥフ作・画『若い俳優』 パリの日本人シェフ30人をめぐる、愛情あふれるレストランガイド。