1944年6月の連合軍ノルマンディー上陸作戦からちょうど60年。パリ解放、フランス解放に貢献したレジスタンスに加わっていた13人が、記念式典が軍事面にだけ偏っていることに抗議し、若い世代に向けたメッセージを発表している。その一人が民俗学者のジェルメーヌ・ティヨン。 「住むところがあり、食べることができるというのが人間最低の権利だが、今でも、数多くの人がこの権利を奪われている。レジスタンスは、なによりも自由と正義を要求していた。その闘いの目標が、今は金の力に脅かされている」と彼女は語る。 1907年生まれ。若き民俗学者だったティヨンは1940年にレジスタンスに入る。1942年に逮捕され、翌年ドイツ国内の強制収容所に送られる。同じ収容所で母親はガス室に。1945年に解放。1954年にはフランス軍のアルジェリアでの拷問を厳しく告発…。 「愛をこめて言いたい。創造することは抵抗することだ。抵抗することは創造することだ」と、元レジスタンス活動家13人のメッセージは力強く結ばれている。(真) |