フランス民主主義連合のフランソワ・バイルー党首(52)は「私の唯一の長所は頑固なこと」と語っている。今春の地方圏議会選挙でも民衆運動連合(UMP)の共闘への誘いをはねつけ、各地方で独自の候補者を立てて選挙戦。第2回投票ではUMP候補に票を投ずるように指示したものの、選挙後の内閣改造でも、ラファラン首相据え置きは国民の社会政策変更への期待にそむくもの、と入閣を拒否。右派と左派に両極化していくフランスの政治状況の中で中道を目指してがんばっている。 ピレネー・アトランティック県の農家に生まれたバイルーは、大学では文学を学び、22歳で上級教員資格取得、翌年からポー市で高校の先生に。政治には早くから興味を持ち、1982年にはアキテーヌ県の地方圏議会議員に選ばれる。93年にはバラデュール内閣の教育相に就任。98年にはUDFの党首に。次の目標は2007年の大統領選挙だ。 政治に次ぐ彼の生きがいは競走馬で、故郷に厩舎を持ちサラブレッド10頭を所有。「週末に家に帰ると、妻にキスをしたら、長靴を履いて持ち馬に会いに行く」(真) |