● リヨン市で2000年前の船が発見される 最近アルル市中心部で、6世紀の初期キリスト教会の礎石が発見され、話題になったばかりだが、今度はリヨン市の駐車場建設現場から紀元1、2世紀に建造されたと思われる木造船4隻が見つかった。10月初めより発掘が進められていたが、いちばん大きい船は全長18メートル、幅4メートルで30トン以上。フランスでこの時代のこれだけ大きな船が発見されたのは初めてのこと。 ●ラファラン首相支持、30%以下に 11月末に行われた世論調査(Sofres/le Figaro Magazine)によると、ラファラン首相の支持率は、前月よりもさらに4%落ちてわずか28%! ● 公務員の給与据え置き 11月27日、ドルヴォワ公務員担当相はCGTやCFDTなど主要組合の代表を前に、2003年の給与は据え置きにし、2004年は1月に0.5%引き上げると発表。各組合代表は「多くの公務員が安月給に苦しんでいることを考えると、この発表はスキャンダル!」と激しく抗議。 ● 社会党、緑の党を誘惑 来年3月に行われる地域圏議会議員選挙を前にして、接戦が予想されるイル・ド・フランスのジャン=ポール・ユション地域圏議会現議長(社会党)は、緑の党が社会党と共同戦線を組むことに同意した場合、議員の25%を緑の党員に譲る、という誘惑作戦に出た。11月29日、イル・ド・フランス地方の緑の党総会では、執行部の意向に逆らって、党員52%が社会党と共同戦線を組むことに賛成。これで左派の勝利はほぼ確実となり、右派を代表するUMP(大統領与党連合)のジャン=フランソワ・コペ候補は苦い顔。 ● フランス南部でローヌ川などが氾濫 12月2日から4日にかけてフランス南部が豪雨に見舞われ、ローヌ川下流、ロワール川上流で堤防が決壊し、氾濫が相次いだ。早い流れにさらわれたりして6人が死亡し、約2万人が避難した。300以上の道路も通行不能になり、列車もほとんどが運休した。特に被害がひどかったのはアルル市北部で、工場や家屋が1.5メートルほど水につかり、7200人が避難。被害額は2億ユーロに達する見込みだ。同地域にある刑務所も浸水して停電が続き、電話も不通になったため、5日、193人の服役者は他の刑務所に移送された。 ● フランスの人口 12月5日付けINED(国立人口問題研究所)発表によると、フランスの2003年1月1日時点での人口は、およそ6138万7000人。フランス人女性が出産する子供数は一人平均1.88人で、アイルランドの1.97人に次いでヨーロッパで2番目。 ●リール、2004年〈ヨーロッパ文化首都〉 2004年、リール市はフィンランドのヘルシンキ市に次いで〈ヨーロッパ文化首都〉になる。12月6日夜は華やかなオープニング。大吹奏楽団と合唱団が演奏するベルリオーズ作曲『鉄道の歌』で幕が落とされた。市中心部には、予想をはるかに超える50万人以上が集まり、人工雪の吹雪の中、趣向を凝らした山車を見やったり、さまざまな楽団の音楽で踊ったりしながら、深夜過ぎまで〈ヨーロッパ文化首都〉の開幕を祝い合った。 |