「政治家の勇気とは、反対する人がますます増えていて、大部分の労働者との激しい正面衝突に導きかねない政策を続行することではない」と、政府に老齢年金制度改革案の交渉再開を迫り、スト続行を主張しているのが、C.G.T.(労働総同盟)のベルナール・ティボー書記長(44)。 ティボー書記長は、15歳の時からSNCF(フランス国鉄)の見習いとして働き始める。1977年にC.G.T.入り。93年に機関士組合書記長に。95年末の3週間にわたった全国ストでは、同組合を率いて中心的な役割を演じ、1999年にC.G.T.書記長に。 ティボー書記長は、くつろいだ笑顔、わかりやすい弁舌で、〈C.G.T.書記長=マルクス主義一辺倒のタカ派〉というイメージを一新した。昨年は共産党ともたもとを分かち、C.G.T.の独自な行動方針を打ち出してきた。 「彼は静かで、けんか嫌いの男さ」というのは、少年時代からの友人のティボー評。2児の父親で、C.G.T.本部やデモ現場には、昔から大好きなモーターバイクで通っている。(真) |
“Le courage politique, ce n’est pas de poursuivre dans une direction de plus en plus contestée et qui peut conduire à un affrontement brutal avec une grande partie des salariés.” |