La Souriciere


 ロンドンでは50年にわたるロングランを記録した、アガサ・クリスティ原作の舞台劇。新婚夫婦がロンドンから列車で1時間ほどの田舎に民宿を開くというその日、ロンドン市内で起こった殺人事件を追ってひとりの刑事が訪れる。雪に閉ざされた民宿の宿泊客の中に犯人が迷い込んでいるかもしれない、という刑事の言葉に皆が怯えている時、客の一人が何者かによって殺害される…
 雪に閉ざされた一軒家で殺人事件が起こるという設定は、フランソワ・オゾンの映画作品『8 Femmes』と同じだが、オゾンが作り出す雰囲気がポップでキッチュならば、こちらはとてもクラシックでオーソドックス。イギリスの1950年代の室内装飾、ファッションが見事に再現されている。潔白のように見えても、人には言えない秘密と殺人への動機を持つ8人の登場人物たちを演じる役者たちは、いずれもはまり役で甲乙がつけがたい。『三匹のねずみ』という童謡からくる謎解きと意外な結末をお楽しみに。演出はクリスティの大ファンだというジェラール・ムーレヴリエ。8/11日まで。
*Comedie des Champs-Elysees :
15 av. Montaigne 8e 01.5323.9919
火‐土/21h、日/15h30 15
~30

*Theatre de la Huchette :01.4326.3899

月~土/21h 20€/24€

●Duel
 ピアノとチェロ、このふたつの楽器だけで1時間20分のスペクタクルが作れる、という驚き。「対決」と名付けられたこの舞台劇は、時には助け合い、時には競い合うピアニストとチェリストが織り成す楽しいスケッチの数々だ。あまり期待せず見に行ったのだけれど、ピアフの『ばら色の人生』とストラヴィンスキーの『春の祭典』を合わせて編曲したものを聞いた時「これはいい!」と心が弾んだ。バッハやシューベルトのクラシックはもとより、ビートルズ、マンハッタン・トランスファー9(懐かしい!)などのポップ、ロック、ジャズと、ジャンルを問わずに演奏される曲の数々に拍子をとりながら、または口ずさみながら楽しい時間が過ぎていく。ルーマニア出身のピアニストのポール・スタイキュもチェリストのローラン・シラドも素晴らしい演奏はもちろん、喜劇役者としての素養を十分に披露してくれる。8/29日まで。(海)
*Theatre Mathurins :36 rue des
Mathurins 8e 01.4265.9000
火‐土/20h30 土/17h 17
~33