セコイヤ
原産地カリフォルニアには、幹の周りが21mもあって空洞を車が抜けられる巨木があるという。これはビュット・ショーモン公園にあるセコイヤ secuoia。
Parc des Buttes-Chaumont, 19e M:Buttes-Chaumont
墓の木
ペール・ラシェーズの墓の中でもよく目立つのが、ギリシア神殿風のドミトフ伯爵夫人の墓(19区画)。その2つほど東隣に、墓石全体を呑み込むように大きなブ
ナの木 hêtre pourpre が伸びている。この木の樹液は死者の遺骨を枝まで運んでいて、梢から骨が出てくるという言い伝えがあるそう。コワ。
Cimetière du Père-Lachaise, 20e
M:Père-Lachaise
消えたニレの木
かつては市内に30000本以上もあった楡 (エルム) orme の木。1980年から流行した病害で、今はわずか1000本余りしか残っていない。芯喰い虫などの昆虫が運ぶ菌の一種が樹皮の内側などに付いて葉や枝を枯らしてしまうというオソロシイ伝染病で、注射など必死の対策も空しく、他の木に伝染しないよう切り倒すしかなかったという。楡は、中世に正義の象徴とされ、教会の前や司教館の庭などに植えられた。パリの4つの市門の前や病院の庭などにも植えられていたという。
写真はコレージュ・ド・フランスの前、ロンサール像を囲むエルム。病気で伐られた後に接木されたらしい。
Square Auguste-Mariette Pacha,
Place Marcelin Berthelot, 5e
M:M. Mutualite C. Lemoine
落雷の木
コレージュ・ド・フランス前の庭の一角に、phellodendron de l’Amour
という木がある。アムール河流域が原産で、山椒の仲間らしいけれど和名不明。この木の樹皮の、はるか上から根元までまっすぐな裂け目がついている。これ
は、てっぺんに落ちた雷が、一気に地面まで走ったためにできた傷痕なのです。
Square Auguste-Mariette Pacha,
Place Marcelin Berthelot, 5e
M:Cluny-La Sorbonne
室内から突き出た木
15区ルクールブ通りのひっそりしたクールの奥に、ロシア正教の小さな教会が隠れている。たまねぎ型の青い塔で飾られた木造平屋の屋根から、2本の木が突き出
ています。一本はどうやら枯れ木のよう。教会を建てたとき、以前から生えていた木をそのまま残したもの。ちょうど日曜日の礼拝の真っ最中で、祈りを捧げる
人たちの後ろから、教会堂内の隅の太い幹をそっと覗いて失礼してきました。
Eglise St.Seraphin de Sarow
91 rue Lecourbe, 15e M:Volontaires
囚われの木
新装再開した Musee des Arts et Metiersの入り口前の、特製の金属製首輪?で繋がれた木。脇の旧教会に倒れないようにという配慮らしいけれど、さすが技術と工芸の殿堂らしいハイテク・デザインだワ。
Musée des Arts et Métiers
60 rue Reaumur, 3e
M:Arts et Metiers
盆踊り?の木
ビュット・ショーモン公園の池の南側に、昔の石切り場時代の洞穴がある。その手前の芝生で、この円盤形に刈り込まれた盆栽?の木をみつけた。フランス式の庭園には、円錐形などの幾何学形体や鳥などのカタチに刈られた木はよく見るけれど。
Parc des Buttes-Chaumont, 19e M:Buttes-Chaumont
