ノール県にある人口41 300人のヴァレンシエンヌ市の市長を1989年から務めているジャン=ルイ・ボルローさん(49)は、失業率の高いこの地方にトヨタ工場を誘致することに成功し、注目された。 中道派UDFの国民議会議員だが、最初からPACSや外国人の地方選挙投票権に賛成するなどの政治姿勢を貫き、同党の新しい流れを代表する存在となった。昨年末には同党のスポークスマンに就任してマスコミに登場する機会も増え、政治家のなかでもまれな歯に衣を着せぬ鮮やかな弁舌で、討論相手を飲み込む。 「私はいつだって幸せでした。揺りかごからずっと幸せな子供たちがいるんです。そのかわり、そんな子供たちは、ほかの子供たちを幸せにする義務があるんです」。出しゃばりすぎだ、調子がよすぎる、などの声も挙がるが、彼のストレートなヒューマニズムにはなかなか説得力がある。家族連れで地中海をセーリングしたり、アルプスへバカンスに出かけたりでいつも日焼けしている彼の笑顔が、主役になる日も遠くはなさそうだ。(真) |
“J’ai toujours été heureux. heureux.” |