ペタンク球のメッカ ST-BONNET-LE-CHATEAU を訪れてみた。
ペタンクなら南仏、普通の人ならそう連想するはずだ。ところがどっこい、ペタンク球のメッカはなにを隠そうここサン・ボネなのだ。リヨンのお隣、サンテティエンヌからバスで1時間。現在使われているようなステンレス鋼のペタンク球は、ここサン・ボネで1927年、錠前屋のジャン・ブランによって発明された。そして現在は、山合いの小さな町ながら、1年に3百万個を生産しているペタンクの球をはじめ、猟銃や鋼版の製造などの産業が盛んだ。
ここには、JB、OBUT、LA BOULE NOIREといった、ペタンク球を生産する三大メーカーが工場を構えている。そのため、町の入り口には少々オーバーながら “キャピタル・モンディアル・ドゥ・ラ・ブル” とある、正真正銘のペタンク球の故郷なのだ。
ここまで来たからには必ず訪れたいのが国際ペタンク博物館。ここには、ペタンクやそれに類似するゲームの歴史、兵士たちが球遊びに耽っている様子が表現された18世紀の木のレリーフや、19世紀や20世紀に作られた現在のペタンク球の原型−boule cloutee (鋲や釘を打ちつけ木製の球を丈夫で重みのあるものにしてある)、あるいはブリストたちの女神、ファニーの数々のコレクションが展示されている。
ちょっと面白いのは、単なる金属の固まりが複雑な製造過程を経て、晴れて光まぶしいペタンク球になる様子がわかるビデオのコーナー。音は工場並みの大音響だが、美しい映像でなかなか面白い。ビデオ上映は、ブリスト憧れのペタンクの第一人者マルク・フォイヨによるペタンク上達法もあるので必見。ごく簡単なルール説明から、達人技にいたるまで解説がなされていて、我々ズブの素人でも見終わるとなんだかうまくなったような気がする。
博物館の見学が終わったら、球会社直営のブティックへ。簡単に自分にあった球のチョイスができ、メジャーやポケット用スコアなど、愛好者なら必ず揃えたいグッズが所狭しと並んでいるので、財布の紐が思わずゆるみそう。ここの商品の大半は、カタログ販売もしているので興味ある人は問い合わせてもいいかもしれない。
ブティックで買い物した後は、15世紀のゴシック建造物Collegialeのある高台へ。町の周辺が一望の下にできて爽快だ。 町の中心、レピュブリック広場に面したパティスリーでは、ペタンク球を型どったペタンク・チョコを販売している。お土産におすすめの1品。
サン・ボネ観光局のムニエ氏は35年間ペタンク球製造に携わった。
「今は娘がペタンク球のセールスをしています」*St-Bonnet へ行くには、TGVにて直通かLyon乗換えでまずSt-Etienneへ。駅前からFLIBERT 社のバスで約1 時間。St-Etienne行きのTGV もSt-Bonnet 行きのバスも運行数が少ないので注意。
*Musée international pétanque et boules
BP 28 42380 St-Bonnet-le-Chateau
04.7750.1533 または 04.7750.1623
月- 金 8h30-12h、13h30-17h30
入場料 : 大人4€ 、子供2€*Le Befranc
7 route d’Augel 04.7750.5454
サン・ボネ唯一のホテル・レストラン (2つ星)。
43€/50€