★★★ Les Wriggles 赤のTシャツにバミューダのパンツ。おかしなキャラクターで競い合う5人のお兄さんたち、レ・ウリグルズのステージが、今、パリの若者たちの間で大受け。 ギターひとつで歌うパンク・ポリフォニーからラップ・アコースティックなど、彼らのオリジナル性に富んだハード・コアなシャンソネットに、言葉を理解できる人なら息をつく暇もありません。 3日~5日/20h30 120F (Fnacほか) *La Cigale : 120 bd Rochechouart 18e 01.4925.8999 ★★★★ Anne Baquet チェロ奏者で俳優としても活躍しているモーリス・バケの娘で、新人歌手のアンヌ・バケは、スラブの血を継ぐブロンドの髪と澄んだソプラノの声の持ち主だ。 欧州各地で音楽や演劇、ダンスを学んできただけに実力は確か。サンペのデッサン画から抜け出てきたようなひょうきんな彼女のステージはどこかおしゃれでしかも内容が濃い。今回の公演では、セミ・クラシックから、作家のF=マレ・ジョリスや歌手のM=ポール・ベル、I・マイローたちの作品なども歌い、シャンソン・ファンには必見のコンサート。ピアノの伴奏はダミアン・ネドンシェル。 こじんまりしたビザンチン風な雰囲気を持った劇場も一見の価値があります。 3月 4日迄。 火~土/21h 日曜/15h 70F~120F *Theatre du Renard : 12 rue du Renard 4e 01 4271.4650 |
これからフランスで大流行するエスニック・ミュージックは、アフリカからでもアラブからでもなく、ケルト文化圏と東欧から、というのが (真) の予想。ハンガリーに生まれ、ワルシャワの空気を吸ってきた女性歌手ジュジャンナ・ヴァルコンニのコンサートに出かけてみよう。 アコーデオンを弾きながら澄んだ声で歌う、母親やジプシーから教わったという歌の数々…。娼婦にまで去られてしまったダメ男を歌ったジプシー・ソングには、半分笑いながら思わずもらい泣き。イディッシュ語によるユダヤの歌にも懐かしい切なさがある。そのうえ、彼女の舞台には「花」がある! ギターの伴奏は、ニコラ・ウルマン。 2月12日/20h30 40F/30F (会員割引) *Espace Japon : 9 rue de la Fontaine au Roi 11e 01.4700.7747
●ネルソン・フレイレ
●マチュー・シップ
●コフィ・オロミデ 湖の波紋のように、「音」が沈んだり浮かんだり歪んだりしながら広がっていく。そんな「音」の襞に入り込んで耳だけが感じることができる触感を引き出している、とでもいおうか。あるいは、そんな「音」を超拡大すると浮かび上がる不可思議なアミーバたちの動き、とでもいおうか。あるいは、夢の中だけで聞こえる、目玉焼きを焼く音、校庭を吹き抜ける寒風、台所の片隅のゴキブリたちの饗宴の「音」、とでもいおうか。半覚醒状態で20分も聴いていると、素晴らしいトリップができる。(真) |