ショーになったTVニュースを鏡に映すと… N° 424 1998-10-15 ● LE VRAI JOURNAL 1984年の開局以来、民放のカナル・プリュスは “発言自由なテレビ” のシンボルになってしまいました。核になっている番組は『レ・ギニョール』という『人形劇ニュース』です。1989年放映開始以来、この番組は完全にひとつの社会現象となりました。この番組のシラク大統領やクリントン大統領の台詞を、翌日になると学校では子供たちが競って真似し、大人すらも職場で真似たりします。 1997年、カナル・プリュスは新番組の放映を開始しました。『本当のニュース』です。毎週日曜日、カール・ゼロというニュースキャスターが時事を分析しています。この数年、テレビのニュース番組はショーになりました。その中で、政治家やジャーナリストがそれぞれの役割を演じています。だから、『本当のニュース』は、ショー化したTVニュースを鏡に映したようなものですけれども、他のニュース番組に比べると、カナル・プリュスのはタブーの限界を知りません。「”Le politiquement correct” という言葉はこの番組には通用しません」とゼロ氏は言います。例えば、国民戦線が支配する南仏の都市で突っ込んだ取材をして、国民戦線のシステムを客観的に紹介しました。ただ、『レ・ギニョール』のように、『本当のニュース』は本来はユーモアのある番組です。最新型のテレビFXを利用しながら、カール・ゼロのチームが偽造したインタビューやルポが画面に登場します。「イメージを操作する可能性があることを示したいと思っているからです」と彼は説明します。『本当のニュース』はひとつの使命を果しています。 (クロード) Share on : Recommandé:おすすめ記事 フランスにもいたオモシロ候補。 冬空や青い目玉で五七五! 「人間的な、あまりに人間的な」 ブリュッセルからシャンソンの新風が。 初の依頼人はドンキホーテ? 念願のウィンブルドンで優勝。