コンサート情報

★★★★ ALLAIN LEPREST “Nu”
 ここ数年、フランスのポップ・ミュージック・シーンは、ブルターニュ出身のアーティストたちの活躍がめざましい。若いファンには、マナウのようなブルターニュの新感覚派ラップ・グループが人気だが、ちょっと大人のシャンソン・ファンには、アコーデオンのR・ガリアノとの共作アルバム “VOCE A MANO” でディスク大賞受賞した自作自演歌手のアラン・ルプレストがおすすめ。
 ルプレストは、まだ44才という若さにもかかわらず、彼の体は酒やタバコに蝕まれ、どこもかもボロボロと聞く。ゲンスブールに似た自己破滅型タイプだが、頭はふつうの若者以上にフレッシュなよう。アラゴンの詩を思わせるテキストと独特なシルエットで観客を魅了するステージに、C%ヌガロは、彼を「天才歌手」と賛辞したほどだ。
 今回の公演は 5枚目にあたる新作アルバム “Nu” のレパートリーが中心。ケント、J%イジュラン、R%ディディエ、G%ラファイユ、Y%デュテイユらの曲に自ら詩を書き、歪んだ線を描くようなワルツや酒場のレゲエ、トリップ・ホップなどのリズムに乗って、愛や嫉妬、怒り、ホームレスといった内容の歌を酒焼けした嗄れ声で歌う。十八番の”SACRE COCO” ほか、コレット・マニー作”MELOCOTON” といったラジカルな選曲も興味深いところだ。
13日~17日/20h30 。125 / 95F (FNAC他)。
*L’EUROPEEN : 5 rue Biot 17e
01.4387 9713

● ベートーヴェンのピアノ+管弦楽曲
 自転車が大好きでツール・ド・フランスを追いかけるピアニスト、フランソワ=レネ・デュシャーブル。生き生きと喜びが弾む演奏にファンが多い。今回は、マレク・ヤノフスキー指揮のフランス放送フィルをバックに、6日間でベートーヴェンの協奏曲全曲、三重協奏曲ほかを演奏。16日は、ピアノ協奏曲第1番と2番、それに交響曲第8番。17日は、ヴァイオリン協奏曲 (ピアノ用に編曲)、ピアノ協奏曲第3番、交響曲第1番。19日は、三重協奏曲、ピアノ協奏曲第4番、交響曲第2番。21日は、ピアノ協奏曲第5番、ピアノと管弦楽のための幻想曲、交響曲第4番。すごいエネルギー!
いずれも20h30。60F~350F

*Theatre des Champs-Elysees :

15 av. Montaigne 8e 01.4952.5050


●アヌアール・ブラヘム
 チュニス生まれのウッド (琵琶に近い楽器) 奏者、アヌアール・ブラヘムは、伝統音楽だけでなく、マニュ・ディバンゴ、リシャール・ガリアノらとの共演も楽しんでいる。今回は、民俗音楽に深い興味を持っているサックス奏者ジョン・サーマン、そしてマイルス、コリア、スティーヴ・コールマンなどとの共演で最高のベースを聴かせてくれたデイヴ・ホランドとトリオを組む。ECM から出たばかりの彼らのCDは、透明感に満たされた空間が美しい。

● 沖・ベナニ・シルヴァ・佐藤カルテット
沖至 (パリでのコンサートは久しぶり!)のリリカルなトランペットは、音楽の表情を一瞬にして変えてしまう強靭さを持ち、アブデライ・ベナニのテナーサックスは、いぶし銀のような光を放ちながら流れていく。アラン・シルヴァのベースやチェロからは、セシル・テイラーやサン・ラを驚愕させた独特の音世界が広がり、佐藤真のドラムは、4ビートや3ビートではおさまらない時間を刻んでいく。この4人が共演するのは、これがはじめて。このカルテットによるレコーディングも控えているというから、緊張感溢れる即興が期待できる。

13日 /21h30 80F

*Sunset : 60 rue des Lombards 1er

01.4026.4660