OVNI 420 : 1998/7/15 N° 420 1998-07-15 ■ フーリガン処罰される 6月23日、ベテューヌ軽罪裁判所は、21日ランスで機動隊に向かって椅子やパラソル、ビールの空缶を投げたドイツ人フーリガン3人に懲役1年の判決を下した。またマルクス・ワルネッケとカルルハインツ・ヘフネルは、鉄の棒や交通標識で警官の頭部を殴打し瀕死の重傷を負わせたとして殺人未遂の疑いで拘留され、取り調べを受けている。「彼らは携帯電話などを使用して警察側の動きを知らせ合って神出鬼没、服装を変えるなど、都市ゲリラの戦術に長けている」とドイツのフーリガン担当刑事は証言している。 ■ “Les risques du metier” という、ジャック・ブレル演じる中学校の教師が、女生徒に性的暴力をふるった疑いをかけられ無実を証明するために闘うという映画があった。ロワール・アトランティック県の小さな町の中学校体育教師、シャルル・ユローさんも、96年12月に生徒にわいせつ行為を行っていると告発され、その後退職処分にあっていたが、6月24日、18カ月ぶりに無実であることが認められた。その間、拘置されて厳しい取り調べを受けたり、精神鑑定されたりし、彼の家族は村八分の状態に置かれていたという。 ■ 最低賃金2%増 6月24日、政府はインフレ率その他に準じて1.5%、さらに0.5%を上増しして計2%、最低賃金 (SMIC) を引き上げることを決定した。月104.80F増で、手取り5344.79Fになる。この最小限の引き上げに、給与取得者の11%を占める最低賃金受給者は不満を表明したが、「35時間法の交渉に入るところなので、雇用者側のガードが固かった」とオブリー雇用・連帯相は語った。 ■ 900万枚のユーロ硬貨は再鋳造 5月11日からジロンド県の工場で鋳造されていたユーロ硬貨900万枚は、硬貨の縁の溝が細かすぎて EU規格に合わず、溶かされる運命に。 ■ チベリ市長の闘志衰えず 6月30日付けのフランス・ソワール紙で「ジャック・シラクが私をパリ市長に選んで以来、トゥーボン夫婦は私に対して根強い憎しみを抱いている」とチベリ市長。犬猿の仲が当分続きそうだ。 ■ ローラン・ジャラベール絶好調 7月5日、ピュイ・ド・ドームの急な勾配が多い212kmで争われたフランス自転車レース選手権で、ローラン・ジャラベール(29) が初優勝、ツール・ド・フランスへの期待が大きい。 ■ ジャーナリスト48時間拘置される コルス (コルシカ) 島のクロード・エリニャック官選知事暗殺事件の捜査が続いているが、指揮をとるブリュギエール判事は、7月1日の早朝、l’Evevement du jeudi 誌のジャーナリスト、ジル・ミエ氏の家宅捜査を指令し、クレディ・アグリコル銀行に関する監査報告や暗殺事件に関与した疑いがもたれているマルセル・ロレンゾーニの調書コピーなどを差し押さえた。そして「予審の秘密を漏らした」容疑で同ジャーナリストを48時間にわたって取り調べたが、全国ジャーナリスト協会は、「ブリュギエール判事は、コルス島を正常化するという名目で大犯罪者を扱うようにジャーナリストに立ち向かった」として強く抗議。 ■ 社会保障は赤字つづき 98年度の社会保障の赤字を120億フランに押さえるという目標が難しくなり、オブリー連帯相は、この数カ月で払戻額が10%近く増えた放射線科医に解決策を迫り、さらに薬品製造会社には価格の再検討を要求した。とはいっても欧州他国の2倍以上の抗生物質、3倍近い精神安定剤を服用しているフランス人とそれを処方する一般医の意識を改めることが第一だという声が強い。 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。