チベリとトゥーボンの対立と相克。

 先の地域圏会といい県会といい、保守陣営(RPR-UDF) は、極右FN党と手を組まなければ多数派構成もむずかしくなっているなかで、パリはパリで市長チベリ体制に対する下剋上とまではいかなくても反旗をひるがえした区長がいる。
 というのは、パリ市長になるのを夢にまで見てきた13区区長トゥーボン前法務相は、シラクの大統領就任時にてっきりパリ市長になれると思っていたのに、シラクの忠臣チベリがパリ市長に選ばれ、トゥーボンには法務相の座があてがわれたといういきさつがある。そのうえ96年国会議員選で落選したから、なおさらのことパリ市長の座への執心は強まるばかり。
 しかしながら96年市議選以来、パリ20区のうち12区が左翼系区長に掌握されているだけでなく、同選挙においてチベリの選挙区である5区ではかなりの “幽霊投票者” が彼に投票したという噂が巷に流れている。またチベリ夫人もイヴリーヌ県議会から引き受けた報告書の作成代金を無申告で夫の口座に振り込ませていたり、さらにチベリ市長が息子をパリ市所有の住居にタダ同然で住まわせたり、市長として恥ずかしい話ばかり。
 このままでは、2001年の市議選挙は絶望的と、 4月6日トゥーボンは、保守派のパリ市議92名のうち助役13名を含む31名を従えて新グループPARIS (Paris Audace Renouveau Initiative Solidarité: パリの果敢な再生・イニシアティヴ・連帯)という、すごく長い名称の反旗をひるがえした。
 カッとなったチベリ市長は、自分を裏切った助役13人をその日のうちに停職処分。「2001年までは誰にも譲らん!」と、市長の座にしがみつく。ともにコルシカ出身のチベリとトゥーボン。22日、一対一で話し合ったが両者とも譲らずもの別れに。
 保守派市議の中には、パリ市を守るため暫定的にバラデュール元首相を市長に推す声や、繰上げ市議選を提案する向きも。
 このままでいけば2001年の市議選で左翼系市長が誕生する可能性もあり、さらに2002年の大統領選も控えており、シラク大統領もオチオチしてられない状況に。

小沢君江

パリ市長に誰を希望 ?

46% 左翼系市長
41% 保守派市長

44% 保守派市長ならバラデュール元首相
30% トゥーボン前法務相
20 % チベリ現市長
4/9日パリ市民を対象にIFOPが行った世論調査 (16日付 L’Evévement du jeudi 誌掲載)