総合治安法案 « loi sécurité globale »、最終成立。

この法案への国民の反対は強く、昨年は全国で13万人を動員する抗議運動となった。

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 警察権限強化と監視機器の使用に関する総合治安法案(通称 «loi sécurité globale »)が、国民議会で75票対33票で可決され最終成立した。警官・憲兵やその家族を脅かす目的で身元を暴露すると犯罪になる(5年の禁固刑)。警官は勤務時間外でも人の集まる場所に銃器を携帯でき、暴行、麻薬取引、移民の国境越えなどの犯罪防止のためにドローンの使用も可能に。

市警察は、監視カメラの映像の閲覧が可能になるほか、麻薬、ドライバー取締りの権限が5年間試験的に付与される。報道の自由やプライバシー侵害として、抗議運動は続き、左派は憲法評議会に審理を求めた。いっぽう、カステックス首相は、法案の合法性を証明するため同様に憲法評議会に審理を託した。

アメリカのジョージ・フロイドさん殺害事件と同じような事件がフランスでも起こっている。昨年は警察の乱暴な職務質問によりセドリック・シュヴィアさんが地面に抑えられ窒息死し、秋には黒人男性が働く会社内に複数の警察官が乱入し暴力をふる様子が防犯ビデオに収められていた。警察官らは「麻薬所持者の疑いがあって取り調べた」と主張したが映像により覆った。

いずれも市民が警察官をビデオに撮り、拡散したことで明らかになった警察の不祥事だが、この法案では、その行為が「警察官を危険にさらす」ビデオ拡散と解釈される可能性もある。デモに参加する市民に対する不当な暴力、それによる負傷なども、多くは映像があってこそ原因が明らかになっている。


 

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