「パリの日本建築」展を観に行こう。

《インタビュー》

今フランスで3件のプロジェクトを進めるほかに、メッスのポンピドゥ・センターで9月から始まる日本の建築展でもインスタレーションを手がける藤本壮介氏。パリと郊外で現在進行中のプロジェクト2件と、新しい活動拠点・パリについての思いを聞いた。

© David Vintiner

— フランスにも活動拠点を置かれた理由は?

フランスで3つのコンペ(そのうち二つは今回展示されているEcole Polytechnique Learning CentreとMille Arbres )に立て続けに勝ち、それらの建築をしっかりと実現していくためには、施主や各種コンサルトのコミュニケーションや信頼感がとても重要と考え、パリに事務所を置くことが必要と判断しました。また、ここ数年でなんどもパリに来るうちに、この街の美しさや多様さ、そして生活の豊かさに魅了されたことが、大きな理由です。いまでは毎月一回、多いときには月に3度パリにくるようになっていますが、いつ来ても新しい魅力を発見できる素晴らしい場所です。

— 諸外国でプロジェクトを手がける際、 日本の建築家が評価される点は、
どのようなところにあると思いますか?

伝統的なものと新しいものの調和。革新性と歴史性の共存、シンプルさと多様さの同居などが、本質的な意味で評価されているのではないかと思います。(聞き手:浦)

 


▼3つのプロジェクト

 

■ Ecole Polytechnique Learning Centre

パリ・サクレー地区にある名門校ポリテクニークの新しいラーニングセンターです。教室を使った従来の教育形態だけではなく、さまざまなコミュニケーションが同時多発的に起こり得るような、オープンなプラットフォームが3次元的に浮遊する空間を提案しました。小さなミーティングからワークショップ、講評会やレクチャーなどが常に行われていて、そのダイナミズムからインスピレーションを得られるような場所です。
©SFA+OXO+MORPH

 

■ Mille Arbres

Réinventer Parisのコンペの一つで、ポルト・マイヨーのパレ・デ・コングレに隣接してペリフェリーク(パリ環状道路)の上に建つ、複合施設です。「パリに森を浮かべる」というコンセプトのもと、既存のパリの美しい街並みをリスペクトしながら、そこに対比と調和を生み出すように、森とヴィレッジを浮かべました。オフィス、集合住宅、ホテル、商業施設、幼稚園、バスターミナルなどが集まった6万平米の大きな建物です。
©SFA+OXO+MORPH+ RENDER

 

■ Many Small Cubes(2014年のテンポラリーなインスタレーション)

未来の居住空間のコンセプトを提示したインスタレーション。チュイルリー公園に設置されました。自然と建築の新しい関係を創造することは、これからの時代にますます重要な建築的テーマになってくるはずです。このプロジェクトでは、樹木と幾何学的なボックスを混ぜ合わせるように配置し、自然と建築に柔らかく包まれた居住環境を生み出します。
©Marc Dommage

 

 


藤本壮介氏プロフィール

1971年 北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、2000 年 藤本壮介建築設計事務所を設立。2014年 フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞、2015年 パリ・サクレー・エコール・ポリテクニーク・ラーニングセンター国際設計競技最優秀賞に次ぎ、2016年 「Réinventer Paris」で 国際設計競技ポルトマイヨ・パーシング地区最優秀賞を受賞。主な作品に、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオン 2013 (2013年)、House NA (2011年)、武蔵野美術大学図書館 (2010年)、House N (2008年) 等がある。

 

 

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Pavillon de l’Arsenal

Adresse : 21 Boulevard Morland, 75004 Paris , France
TEL : 01 42 76 33 97
アクセス : Sully Morland
URL : http://www.pavillon-arsenal.com/
火〜日、11-19h

 

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