Aiglefin (haddock)
中型のタラ科の魚で、ブルターニュ沖からアイルランド沿岸にかけての北大西洋でとれる。真ダラ同様の締まった白身がうれしいが、味は少々淡白で、好き嫌いがわかれるところ。そこで今回のレシピのように、生クリームベースでムール貝入りとかマスタード入りとかのソースを添えたいものだ。一昨年の夏、スコットランドの港町で食べた新鮮なaiglefinを使ったFish & chipsのうまさが忘れられない。フランスでは、生というよりオレンジ色に薫製された皮付きのおろし身の形で、どこの魚屋にも一年中置いてある。このアドックを使ったドライカレー(736号)、タルタル(693号)、グラタン (475号)は絶品だ。
Riz à l’huile d’olive
ソースたっぷりの料理には、日本風のごはんはさらりとしていないので合わない。フランスでは、米をたっぷりの水でゆでてから水気を切って出すriz à la créoleがふつうだが、これでは米のうまみがなくなる。そこでぼくがよく作るのは、ピラフよりはずっと簡単な、オリーブ油の香りがするライス。米は、タイ米のような粒の長いインディカ米がいい。米をとぎ、ふだんのように水加減をし、オリーブ油を大さじ2杯、塩少々、ローリエの葉1枚を加え、しばらく置いてから炊くだけだ。鍋で炊くなら、沸騰した段階で大きく混ぜ合わせ、ふたをしてごく弱火で炊き上げる。カレーの付け合せならカルダモンを数粒加える。