Musée d’Art moderne(MAM)
トロワ市立現代美術館
ラコステのニット製品の製造で知られる地元ドヴァンレ社の社主ピエール&ドニーズ・レヴィ夫妻が40年かけて蒐集した美術コレクション2000点を国に寄贈。これをもとに1982年にトロワ市の16~17世紀の旧司教館に開かれたのがこの美術館だ。
19年春から改修工事のため閉館していたが、昨年12月27日に半分がオープン、今秋には全部が一般公開される予定だ。19世紀のドガ、ミレー、クールベ、ゴーギャン、スーラ、モジリアーニから、20世紀野獣派の創始者ドランとブラック、デュフィ、キュビスムのド・ラ・フレネーからピカソまで、彫刻はロダン、マイヨール、ドガなど、これだけの巨匠の作品が鑑賞できる美術館は地方にはそうはないだろう。特にレヴィ夫妻と親交のあったドラン、トロワ出身のモーリス・マリノのアールデコのガラス作品のコレクションは充実している。
現代アートに大きな影響を与えたアフリカの彫刻、仮面などのセクションもあり、個人蒐集家としては幅広いコレクションに驚かされる。改修工事の際の所蔵品チェックでロベール・ドロネーの”Les coureurs”の作品の裏に、別の絵画が隠れていたことが分かり、鑑定の結果シャガール夫人の肖像画と判明。今回の新規展示では、その裏面も見られるように展示してあったのが印象深かった。4000㎡の庭には現代彫刻も配してあり、気持ちのいい散歩ができる。
● Musée d’Art moderne (MAM) :
14 place Saint-Pierre 10000 Troyes
11-3月 :火-日10h-13h / 14h-17h
4-10月: 10h-13h / 14h-18h 入場:7€
駅からは徒歩20分ほど。トロワの大聖堂(Cathédrale Saint-Pierre-et-Saint-Paul de Troyes)正面に向かって右側。
愛犬と旅したい人にやさしい、元祖”Toutourisme”の町、トロワ。
休暇こそ愛犬と一緒に過ごしたい…。そんな人にトロワは優しい町だ。それもそのはず、トロワ観光局のニコラ局長こそが、犬と一緒に旅や観光を可能にする 「トゥトゥーリスム」(トゥトゥは 「ワンちゃん」の意) を考え、2007年に、いち早く導入した人なのだ。
トロワ市では、ホテルは2つ星から4つ星まで9軒、民宿やB&Bなども参画。犬と一緒だと追加料金は5~10€、請求しないホテルもある。チェックイン時に (犬の)おやつ、汚物袋、参画レストランのリスト (イタリアンからガストロノミックな店まで)、ペット雑誌などが入った袋が渡される。ウェルカムドリンク(水だが)や、ブランケットも出してもらえる。導入以降は公道の犬のフン害も減ったそうだ。