Raphaëlle Moreau/ Edgar Moreau/Gérard Caussé
日曜の朝、フランスを代表する弦楽器奏者三人がそろう。最初はチェロ奏者エドガール・モロー。バッハの組曲第2番ニ短調で幕を開く。内省的なプレリュード、低い弦の動きをともなった歌が美しいクーラント、心が踊り出すようなジーグ。
二曲目はエドガールと、今注目されているヴァイオリン奏者ラファエル・モローが共演し、ラヴェルが1920年に書いたヴァイオリンとチェロのためのソナタ。ラヴェル自身、「私の作曲の転換期を示す曲で、音をとことん切りつめた」と語っているように、ラヴェル特有の、耳にこころよい和音が避けられ、時にはコダーイやバルトークを思わせる旋律、荒々しいまでのリズム。兄妹の丁々発止の演奏がたのしみだ。
最後は、ヴィオラといえばジェラール・コセだが、今年74歳になるこの楽器の名人が若い二人に加わってシューベルトの弦楽三重奏曲第2番を演奏。シューベルトが20歳の時に書いた終始ウィーンらしい優雅さにあふれた作品。こんな風にトリオ編成でヴィオラを聴くと、この楽器のどこか沈んだような美しい響きを十分に楽しむことができるだろう。(真)
3月12日、11h。
全自由席。35€/15€(26歳未満) / 無料 (9歳未満)。
Théâtre des Champs-Elysées
Adresse : 15 av. Montaigne, 75008 Paris , FranceTEL : 01.4952.5050
アクセス : M° Alma Marceau
URL : https://www.theatrechampselysees.fr