4月3日(水)まで
”Qui a tué mon père”
26歳のフランス文学界の寵児、エドゥワール・ルイ。 彼の自伝的な小説が今、次々と舞台化されているが、昨年出版された3作目『Qui a tué mon père』はスタニスラス・ノルデの演出でコリーヌ国立劇場で上演中。 ノルデは、現在ストラスブール国立劇場の芸術監督だが、この公演では、息子役で語り手を演じる。
ルイは、一時は父親と絶縁までしている(その辺りの家庭事情は『En finir avec Eddy Bellegueule エディに別れを告げて』2014年 に詳しい)。その父親は30代で工場での仕事中、事故に遭った。そしてその後も壊れた体を酷使しながら肉体労働をしなければならず、50歳そこそこで体はボロボロになっていしまっている。低収入層に無配慮な政府の失策が次々と父親の体を蝕んでゆくのを目の当たりにし、「息子」は、25年来のフランスの執政者を実名を挙げて痛烈に糾弾する。
「低収入層にとって、政治は直接、生死に関わる問題だ」と社会にメッセージを放ちつづける若い作家は、黄色いベスト運動や、郊外で憲兵で逮捕された直後に亡くなったアダマ・トラオレさんの死因の真相究明を求める運動などにも参加し、その存在感を増している。火曜:19h30、水〜土:20h30、日曜:15:30。
エドワール・ルイが自作について語る:https://vimeo.com/314271450
La Colline – théâtre national
Adresse : 15 Rue Malte-Brun , 75020 ParisTEL : 01 4462 5252
アクセス : Gambetta