コロナ禍で商店全般が大打撃を受けるなか、フランスの老舗百貨店「プランタン」(創業1865年)を擁するプランタン・グループが7店舗の閉店を発表した。
フランス全国に27軒あるグループのうち、4軒の「Printemps プランタン百貨店」(パリ13区のイタリー広場、ル・アーヴル、ストラスブール、メッス)と、ヤングカジュアルとスポーツ・ウェアを扱う「Citadium シタディウム」は、パリ市内の2店舗(シャンゼリゼの大型店、ナシオン店)と、トゥーロン店を閉店する。パリの旗艦店であるプランタン・オスマン店は商店が営業再開時にはオープンするが、人員が削減される見込み。
11日付のル・パリジャン紙は、従業員3千人のうち、428人の解雇が予定されていることを報じた。実際の閉店は2021年7月。ブランドから出向している販売員なども閉店によって職場を失うことになる。
テキスタイル商品全般に売り上げが下がっているなか、過去5年間の損失は3千万ユーロに及ぶという。コロナ禍の前から、テロ、デモ、黄色いベスト運動、ストライキなどで客足が激減。前出ル・パリジャン紙に対して、労組代表は「高級志向で、外国、特に中国からの客をターゲットにしたここ数年間の戦略は失敗」と語っている。