ムージャンで、ピカソ関連の4つの写真展。
ムージャンではこの夏、南仏のピカソをテーマに展覧会が開催されている。観光局のすぐ隣にあるル・ラヴォワールをはじめ、3ヵ所は徒歩でも5分くらい。ムージャンの旧市街の小路を歩きながら、写真でピカソの足跡をたどってみよう。
ムージャンではピカソの写真展を4ヵ所で開催している。最後の住まい「マ・ノートル・ダム・ド・ヴィ」に隣接した中世の礼拝堂「シャペル・ノートル・ダム・ド・ヴィ Chapelle Notre-Dame de Vie」では、リュシアン・クレルグの写真展。クレルグはピカソと20年間交流があり、ピカソから「カルティエ=ブレッソンが最高の写真家と言われているが、私にとっては君が最高」と言われた人だ。
街なかの元洗濯場「Le Lavoir ル・ラヴォワール」では、ヴァロリスで入院中に写真を学び、53年にピカソと知り合ったアンドレ・ヴィレールの写真展(10/31まで)。彼の才能を見込んだピカソはカメラが壊れた時、新品をプレゼントした。それからプロへの道がひらけたという。
元パン工房「フール・ア・パン」では、カンヌ映画祭の写真で有名なアンリ・トラヴェルソ展(10/31まで)。フランソワーズとジャクリーヌという、ピカソの最後の女性二人をカメラで捉えた。
もう一つ見逃せないのが、ムージャン・クラッシック美術館(MACM)での「他人から見たピカソ」展だ(9/30まで)。ドワノーなど著名写真家が撮ったピカソのほか、ドラ・マール、画家フランソワーズ・ジローという、伴侶によるピカソの肖像が興味深い。
常設会場ではピカソの版画と陶芸作品も見られる。これら4つの写真展は礼拝堂をのぞいて、ムージャンの小さな旧市街のなか。観光局で地図をもらえば徒歩でまわるのも容易だ。