
「OATF(フランスから立ち退きの義務のある人)を追い払うためには、トランプ大統領がやっているように、何度も大量検挙 grandes rafles をやらなければならない」
「rafle」という言葉でフランス人が最初に思い浮かべるのは、1942年7月にパリと郊外でおこなわれたフランス警察による最大のユダヤ人大量検挙事件「ヴェルディーヴ大量検挙事件 Rafle du Véld’Hiv」だろう。1万3152人(子ども4115人)が検挙されて、パリ市内にあった自転車競技場(Vélodrome d’Hiver →Véld’hiv)に集められた後アウシュヴィッツなどの強制収容所に送られ、終戦まで生き延びた人は大人のみで100人に満たなかった。
1月24日Cnews局で、上記のこんな極右的な発言をしたのは、なんと、国務院のメンバーのアルノー・クラルスフェルト。「フランスから強制収容所に送られたユダヤ人の息子と娘たち Fils et filles de déportés juifs de France」という組織の弁護士としてナチスの戦犯裁判に立ち会っているというのに、とあっけにとられた人も多く、国務院は クラルスフェルトを懲罰するかどうか検討中。アルノーの祖父は強制収容所で亡くなっており、両親は弁護士のセルジュとベアテ・クラルスフェルト。ふたりは「ナチス追跡者」として有名で、ヴェルディヴ検挙事件に関わった親衛隊員を法廷に送っている。それだけに今回の発言は理解不能としか言いようがない。
