ノルマンディーの作家と食 〈4〉 2016-04-11 「毎晩、十一時頃になると、カッフェにでも行くように、ふらりとそこへ出かける」(青柳瑞穂訳)。これは、モーパッサンの短編『テリエ館』(1881年)の書き出しだ。短くて何でもないようでいて、美しい一文だ。「そこ」とは、ノルマンディー地方の片田舎フェカンにある「気のおけない家」で、その家では、主人である気のよいマダムが5人の... ノルマンディーの作家と食 他 0
ボロレグループvsバスタマグ訴訟 2016-04-10 環境ジャーナリスト、ドミニク・マルタン=フェラーリさん(写真)は、気に入った記事を投稿できるソーシャルネットワーク「Scoop it」に紹介した記事のせいで、ヴァンサン・ボロレ率いる複合企業 「ボロレグループ」から名誉棄損罪で訴えられた。訴えられたのは、記事を書いたウェブマガジン「バスタマグBastamag」の記者3... 抵抗する人 0
マダム・キミのシルバーラウンジ:4月1日号 2016-04-09 ミシェル・アリモト氏(81)は、終戦まで父親が上海の日本大使館勤務だったので現地の幼稚園に通った。戦後、伯母さんが日本の米軍基地で働いていたので米国を身近に感じ、1950年、18歳のとき渡米した。カリフォルニアとウィスコンシン、アイオワ州の町長たちに、老人夫婦の世話をしたいと書いた手紙が地方紙に掲載され、カリフォルニア... シルバーラウンジ 0
Maison Tête|ジェルス県の特産物、フォアグラ、カモ肉加工品の専門店。 2016-04-06 ジェルス県はラングドック・ルシオン・ミディピレネー地方の県のひとつ。ここではフォアグラをはじめとした同県の特産物が手に入るだけでなく、昼ならランチとして、夕方ならタパスとして、その場で味わうこともできる。 フォアグラは、常温で3年保存可能な瓶詰めは60g(9.90€)という小さめのサイズから、さらに繊細な味わい... 専門店 0
530分 2016-04-06 3月18日は「睡眠の日」だったが、2009年のOECDの調査によると、先進18カ国の中で一番平均睡眠時間が長いのがフランス人でなんと530分 (8時間50分)! ちょっと信じられない数字だが、週末の朝寝坊のせいらしい。日本は17位で470分。... 数字でみるフランス 0
Quand on a 17 ans 2016-04-06 「お利口ではいられない、17歳にもなれば」。 ランボーの詩「物語(Roman)」の冒頭の一節だ。フランソワ・オゾン監督の映画『17歳(Jeune & Jolie)』では、授業シーンで生徒たちがこの詩を読んでいた。仏映画界の重鎮アンドレ・テシネもまた同じ詩から着想を得て、新作に『Quand on a... 舞台・映画 0
ケ・ブランリ美術館の子どもアトリエ。 2016-04-04 民俗学者となって〈物体X〉の正体を探る。 芸術の歴史はとかく欧州至上主義に傾きがち。パリ7区のケ・ブランリ美術館は、そんな歪みを矯正するという大事なミッションを担う。所蔵作品数はルーヴルに匹敵する30万点。そのうちの約1%、約3500点が常設展示される。展示スペースはアジア、アフリカ、オセアニア、アメリカ大陸と... こどもとおでかけ 0
Anselm Kiefer アンゼルム・キーファー 2016-04-03 アンゼルム・キーファー(1945-)の大回顧展を見ると、ドイツ敗戦の年に生まれた彼が、故国の戦争の罪と影を背負って生きてきたことが強く感じられる。 会場は、父の軍服を着た自分がナチス式敬礼をしている、20代の作品で始まっている。「ユダヤ人らを大虐殺したドイツ人の罪を集団心理として受け継いだ自分は美術家としてなにができるのか」をずっと問いかけてきた作家である。会場を進むと、19世紀とナチスの時代に、ドイツ神話と英雄叙事詩が、戦意高揚のためドイツ愛国主義に利用された史実を元にした作品がある。戦後の平和な時代にドイツ人が見たくない過去をアートとして表現した。作品は暗く、重い。しかしキーファーの廃墟には美がある。そこが、主義主張のアートではない、一筋縄ではいかない重層的なものを感じさせる。... アート 0
Mûre|こんな食堂があったら!健康食材で手づくりの味。 2016-04-03 パサージュ・ジョフロワのすぐ裏手に「なんでも自家製」がコンセプトのお店がある。店内は色々なファブリックがミックスされ、ポップで温かみのある雰囲気はつい長居したくなりそう。まずはトレーを持って、中央カウンターへ。スープ1-2種、サラダ4-5種、サンドイッチ2種、〈本日のピザ〉はいずれもハーフサイズ3.9€、フルサイズ7... ヨーロッパ諸国料理 0
同時多発テロに関して 2016-04-02 「(ベルギーの)何人かの政治的リーダーの間に決意が欠けていると思われる。(…)おそらく一種の naïveté(経験不足、信頼過多)でもあるのだろう」 3月22日のブリュッセルでの同時多発テロに関してミシェル・サパン財務相の発言。直ちにベルギー外相は、こういう「一つになること」が大切な時こそ、フランスの... 発言から知るフランス 0