パリの数少ないインドネシア料理レストランの中で、1982年創業のこの店は老舗中の老舗。リュクサンブール公園やオデオン劇場からすぐ近くの立地で、本格的に飾られた店内はまるでバリ島のコテージにいるような気分にさせてくれる。
お昼のメニューは、10種類以上の中から選べるメインにライスとサラダ付きで16€、前菜またはデザート付きだと18.5€、前菜+デザートなら20.5€と、昨今の価格高騰を踏まえると実に良心的と言えるだろう。
何度来てもリピートしてしまう大のお気に入りは、前菜にガドガド、そしてメインにナシゴレン・サテアヤームの組み合わせ。ガドガドはピーナッツバターのピリ辛ソースがかかった温野菜のサラダで、豆腐やゆで卵も入っている。インドネシア料理といえばやっぱりあのピーナッツソースというくらい代表的な味なので、毎回食べたくなる定番の一品だ。サテアヤームは鶏肉の串焼き。コリアンダーとピーナッツバター、タマリンドのソースでマリネした鶏は柔らかく、程よく焼き目が付いている。特製ソースで炒めたライスのナシゴレンには、サンバル・トゥラシという発酵したエビのペーストと唐辛子を混ぜたソースが使われていて、ビスクのような濃縮された味わいが口いっぱいに広がってなんとも濃厚でスパイシー。甘いサテソースとのバランスも実に良い。牛肉や子羊の煮込み料理もおすすめだけど、野菜や豆腐の料理も多く、ベジタリアンも一緒に楽しめる。夜だけのメニューも魅力的で、いつか試してみたい。(み)
Indonesia
Adresse : 12 rue Vaugirard, 75006 ParisTEL : 01.4325.7022
アクセス : M°Odéon
日曜夜は休。12h-14h30/19h-22h (金土-22h30)。