魚屋に、ブルターニュ産と地中海産のイワシ。目が澄んでいて、胴体がきらきら輝いている。そうそう、今ごろのイワシは脂がのっていて食べごろなのだ。栄養価も高いし、キロ7ユーロ前後という値段も庶民の味方だ。
大きめのブルターニュ産を買ってきた。この欄で、南蛮漬け、つみれ、檀一雄流に梅干し入りの煮つけなどを紹介してきた。今回はヴィネガーを入れて煮てみたのだが、さっぱりとした味わいになって、とても評判がよかった。
イワシ8尾の頭を切りとり、ハラワタを出し、海水程度の塩加減の水で血やうろこを洗い流し、パソワールにあけて水気を切る。イワシが重ならないように並べることができる大きさの鍋を用意する。底にコンブを敷き、親指大のショウガのせん切り、酒(白ワイン)、ヴィネガー、水をそれぞれ100cc入れる。
しょう油大さじ1杯半、砂糖小さじ1杯も加え、落しぶたをして中火にかける。沸騰してきたら弱火にし、煮汁が四分の一くらいの量になるまで火をとおせばでき上がり。ワカメを水でもどしてからよくしぼり、おいしい煮汁をすわせたものを添えた。多めにつくって冷蔵庫に入れておけば、4、5日は楽しめる。(真)