Histoires paralympiques ー De l’intégration sportive à l’inclusion sociale (1948-2024)
8月28日(水)。多くの人がバカンスから戻り、9月に始まる新しい年の準備をしているであろう頃、パリ・パラリンピック大会がスタートする。
世界184ヵ国から4400人の選手を迎えて行われる開会式は、オリンピックのそれと同様に五輪史上初のスタジアム外でのセレモニー。やはりトマ・ジョリーによる演出で、6万5千人の観客のなかを選手たちがコンコルド広場とシャンゼリゼ大通りをパレードし、4つのステージではパフォーマンスが披露される。
フランスからは236人が出場するが、国営放送フランス・テレビジョンは、今までの放送時間の不平等を是正していく意気込みで、女子の試合を含むパラ全種目を全日放送する。
さて、先月は移民史博物館でのオリンピックを世界史の視点から扱った展覧会を紹介したが、今月はパンテオンへ。(このフランスの偉人廟には点字を開発した盲目のルイ・ブライユも眠っているが)今「パラリンピック史:スポーツ参加から社会的包摂へ」展が開催中だ(9/29まで)。
第二次大戦の負傷者のための治療とリハビリのためにスポーツを導入していた英国ロンドン郊外のストーク・マンデヴィル病院で、ルートヴィヒ・グットマン医師が初めて開催した「国際ストーク・マンデヴィル競技会」は、1948年ロンドン五輪と同時に開催された。初の「パラリンピック」と称した大会は1960年ローマで開催。当初、参加者は車椅子を使う人たちだけだったが、手足を切断した人、視覚障害者も参加するようになり、1989年以降からは聴覚、知的障害者にも門戸が開かれるなど、多くの人たちが参加できるようになってきた。2012年ロンドン大会では「スーパーヒューマンたちに会いに」のスローガンのもと、メディアも大きく取り上げるように。知的障害者が競泳、卓球、陸上競技に参加が認められるようになった。
8月25日から28日はパラ聖火リレーも行われる。出発地点は前出、パラの発祥地とされる英国ストーク・マンデヴィル。そこから英仏トンネルを通ってカレーに到着。12に分けられた火が、1000人の手から手へとリレーされ、50都市を巡り、パリ・コンコルド広場をめざす。
◉パラリンピックのチケット :
開会式は450€以上のチケットしか残っていないが、競技のチケットは15€から購入可。
https://tickets.paris2024.org/
Panthéon
Adresse : Place du Panthéon , 75005 Paris , Franceアクセス : Place Monge / RER Luxembourg
URL : https://www.paris-pantheon.fr/agenda/histoires-paralympiques.-de-l-integration-sportive-a-l-inclusion-sociale-1948-2024
毎日10h-18h30。13€ (16歳未満無料。16-25歳の欧州居住者無料)。+3.5€で屋上に上ることができる。パンテオンのオーディオガイド3€