12月17日の朝、コロナ検査で陽性だったマクロン大統領だが、その前夜、大統領府で与党メンバーや大統領府の顧問など10人から12人で会食をしていた。この会食に関して、コロナウイルス被害者団体と、商店・飲食店経営者団体が会食者を告訴した。
ふたつの市民団体は「他者の命を危険にさらした」かどで、カステックス首相を、もう片方の団体は、カステックス首相とマクロン大統領を除く会食者全員を訴えた。
マクロン大統領とカステックス首相は、今後クリスマスや新年にあたって「集まりは6人までが望ましい」と国民に対して呼びかけていた。フランスでは12月15日に日中の外出規制は解除されたものの、夜間は外出禁止。急を要するものなら例外的とみなされるが、問題のエリゼ宮での会食は、来年6月の地方議会選挙についての与党幹部の話し合いという不急のもので、遠隔テレビ会議でも可能なものだった。模範的に振る舞うべき執政者らが、規則を遵守しなかった。執政者も法の下に国民と平等であるべき、というのが訴えた側の言い分だ。
マクロン大統領は、エリゼ宮サイトで自主隔離しているヴェルサイユから国民へのビデオメッセージを公開。「透明性」のもと日々容態を報告することを約束し、国民にさらなる警戒を呼びかけた。
フランスでは12月18日(金)、新規感染者が1万5千674人、17日は約1万8千人。新型コロナウイルスによる死亡者は6万人を突破し、6万229人となった。