日仏での多様な経験が生む、ボーダーレスな料理。
友田健太さん(37歳)
レストランであり、バーであり、ミュージックラウンジ。11区のBambinoは多彩な顔を持つ。ウッディなインテリアに、レコードがぎっしり詰め込まれたシェルフとDJブース。日本のジャズ喫茶からもインスパイアされたという同店は、国内外のメディアで “ヒップなイータリー” と紹介されている。料理は窯で焼くミニサイズのピザ、シンプルな魚介料理など、小皿メニューのみ。ワインは自然派にこだわる。良い意味でフランスらしくない、今のパリを感じるコスモポリタンな雰囲気の店だ。
シェフを務める友田さんは、来仏5年目。それ以前は、出身地である関西で、カジュアルなバールからシックなレストランまで、イタリア料理の様々な分野の店で腕を磨いた。その中で出会った上司のシェフがフランス料理出身で、彼から料理の技法を徐々に学ぶうち、フランスの食への興味が深まり、渡仏を決意した。
パリに来てからは、ビストロを中心に経験を積む。「クラシックなビストロに興味があったんです。鳩やリー・ド・ヴォーなどの食材が身近で、料理に頻繁に使えて、さすがフランスだ! と感激しました」。
昨年10月よりBambinoのシェフに。「バールで小皿料理を作り、ピザも焼いていました。今の店では、フランス料理にこだわらず、様々な国のテイストを組み合わせた料理を出しているので、これまでの経験がすべて役立っていると実感しています」。
人気メニューは、鳩のフリット。スパイスで味付けした鳩の半身を丸ごと揚げた「フライドチキン風」。柔軟な発想が生んだ一品だ。「将来は、自分で料理して、ワインも音楽もセレクトする店をやりたい。Bambinoはこのスタイルを実現しているので、学ぶことも多く、良い経験になっています」。(恵)
Bambino Paris
Adresse : 25 rue Saint-Sébastien, 75011 Parisアクセス : M°Saint-Sébastien-Froissart
URL : https://bambinoparis.com
月〜日 18h30-2h 無休 料理 9€〜 デザート 9€〜 グラスワイン 7€