北フランスの愛鳩文化。 2019-07-31 フランスの文化 0特集記事 人間は大昔から鳩の帰巣本能をさまざまな形で利用してきたが、ベルギーでは1810年頃、「鳩レース」が生まれた。鳩舎から離れたところで鳩を放ち、帰舎の速さを競うものだ。国境を接するフランス側にも鳩レースは伝わった。特に、鳩を携えてフランスに働きに来た炭鉱夫たちにより、愛鳩文化は北フラ [...]
Maison Legeronのコサージュ 2019-07-15 MADE IN FRANCE 0連載コラム 帽子やドレスなどを飾るコサージュや羽根は、19世紀末から第1次大戦までのベル・エポックのフランス女性のファッションを思い起こさせる。オートクチュールのメゾン、そしてデパートや既製服が生まれ、ファッションの大衆化の兆しが見え始めた時代だ。コルセットから解放された上流階級の女性も中 [...]
ルソーの静かな食卓 〈6〉 2019-07-11 ルソーの静かな食卓 0連載コラム 母親を知らずに育ったルソーだったけれど、その人生は多様な女性たちにいろどられている。何人か挙げられる重要な女性の中でも、孤児同然だったルソーの人生をすっかり変えてしまったのがヴァラン夫人だった。 出会ってから程なく「ママン」「坊や」と呼びあうようになったふたりの関係は約10年間 [...]
Société Albertiniのガラスタイル 2019-06-26 MADE IN FRANCE 0連載コラム タイル、モザイク、ステンドグラスなどインテリア建材としてのガラスには様々な種類があるが、手作りガラスは大量生産品にはない独特の風合いがあり、人気が高まっている。1925年にパリ郊外モンティニー・レ・コルメイユで創業したアルベルティーニ社は、こうした手作りガラスを昔からの製法で作り [...]
ルソーの静かな食卓 〈5〉 2019-06-09 ルソーの静かな食卓 0連載コラム カトリック教徒になったルソーは、1730年の夏、散策に出かけたサヴォワの村ラ・ヴァレ・ド・トーヌで、知り合いの女性ふたりと忘れられない一日を過ごした。自叙伝『告白』(1770年)に、その甘酸っぱいような日のことが長々と綴られている。 「わたしたちは農家の台所で食事をした。(中略) [...]
中世から続く職業訓練制度 「コンパニョナージュ」 2019-06-01 フランスの文化 0特集記事 旅しながら、職能をみがく コンパニョナージュ。 「コンパニョン」という言葉を始めて聞いたのは、パリの手作りブーツ屋Clairvoyを取材したときだ。「うちはコンパニョンから人材を採用している。優秀だから」と言われ、「えっ、コンパニョンって何ですか?」と尋ねると、教育 [...]
CBG-Mignotの鉛の兵隊 2019-05-24 MADE IN FRANCE 0連載コラム 鉛の兵隊は欧米で19世紀から20世紀前半まで男の子の玩具の定番だった。主に独、仏、英で製造され、70〜80代以上のフランス人男性はナポレオン軍や第1次大戦の兵隊フィギュアで遊んだ思い出のある人が多いそうだ。第2次大戦後はプラスチック製に取って代わられ、80年代には鉛の玩具が欧州 [...]
ルソーの静かな食卓 〈4〉 2019-05-14 ルソーの静かな食卓 0連載コラム 経済的な理由からカトリックへの改宗を決めたルソーが牧師から紹介されたのが、6歳年上のヴァラン夫人だった。世話係としてルソーの目の前に現れた、美しい目をした優美な女性。まるで女神のような彼女に言われるまま、1728年春、16歳に満たないルソーはサヴォワの首都トリノに向かった。そし [...]
Meccanoの組み立て玩具 2019-04-15 MADE IN FRANCE 0連載コラム読者プレゼント (こちらのプレゼント応募受付けは終了しました。) 組み立てる玩具といえば、フランスでは昔ながらの積み木や「カプラ」、「レゴ」、マグネットを使ったものなどが人気だが、中年以上の男性がノスタルジックに思い出すのは、金属製の本格的な組み立て玩具「メカノ」だそうだ。国内にはマニアのクラブ [...]
ルソーの静かな食卓 〈3〉 2019-04-09 ルソーの静かな食卓 0連載コラム 近代の思想家たちに影響を与える作品を残したルソーは、アカデミックな環境とは程遠い環境で育っている。まともに学校に行くこともないまま、13歳の若さで職人の世界に弟子入り。師弟愛などかけらもなく、教育を与えるどころか、弟子に暴力をふるうような親方から逃れるためにルソーが考えたのは、 [...]