2016年12月ポルナレフ緊急入院事件のまとめ 2017-01-22 音楽 0 単刀直入に言えば、ミッシェル・ポルナレフの最大の問題はメガロマニー(誇大妄想症)である。ほとんどの「スター」たちは並みにメガロであるが、ポルナレフは並外れている。常にピープル誌の一面に載っていないと気が済まないような。12月初めから始まったコンサート中止/緊急入院騒動は、おさま [...]
CD : Lorenzo Gatto / Julien Libeer 2017-01-08 音楽 0 ベルギー生まれの若手、ヴァイオリニストのロレンツォ・ガットとピアニストのジュリアン・リベールによるベートーヴェンのヴァイオリンソナタ集(2番、4番、9番)。 9番の『クロイツェル』を聴いてみよう。有名な第1楽章は遅めのテンポ、緊張感にやや欠けるかもしれないが、その分、音楽がのび [...]
仲野麻紀著『旅する音楽』を読もう 2016-12-19 音楽 0 仲野麻紀は長年われらがオヴニーの重要な執筆者であり、言わば私たちの同僚・仲間である。今回の記事はフランスのメディアで言うところの「コピナージュ」であり、仲間うちのことを馴れ合いで褒めているという誹(そし)りを受けるかもしれないが、気にしない。音楽家(サクソフォン奏者)というメイ [...]
Jupiter-Okwess “Troposphère 13” 2016-12-07 音楽 0 今年はコンゴ・ルンバ(リンガラ音楽)の立役者、パパ・ウエンバが亡くなったけれど、首都キンシャサのポップミュージックは衰えを知らない。その熱い核は、今年50歳のカリスマミュージシャン、ジュピター・ボンコジとオクウェス・インターナショナルだ。失業に苦しむキンシャサっ子の気持ちを歌った [...]
江利チエミに魅せられて 2016-11-21 音楽 0 江利チエミ(1937-82)は昭和の戦後歌謡を代表する女性歌手のひとりである。美空ひばり、雪村いづみと共に三人娘と呼ばれ、テレビが一般に普及する以前に映画で大活躍(出演映画数約50本)、テレビ時代になってからは「さざえさん」が当たり役だった。「生活のために」12歳で進駐軍キャン [...]
CD : Amalia Rodrigues “Segredo” 2016-11-20 音楽 0 アマリア・ロドリゲスのファンなら、初期からのオリジナル・アルバムの復刻を揃えていけばいいのだが、「1枚だけ」というならこのアルバム。1965年から75年までの全盛期の名唱が収められているだけでなく、未発表の作品が素晴らしい。たとえばアルバムの1曲目『Medo』の出だしで胸がいっぱ [...]
CD : B.Grosvenor “Homages” 2016-10-22 音楽 0 今一番注目されているピアニスト、ベンジャミン・グローヴナーは、英国生まれで24歳。2年前に出た『Dances』は、評論家に高く評価された。この新アルバムも考え抜かれたプログラム。バッハ作曲ブゾーニ編曲の『シャコンヌ』は、左手の切れのよさもあってポリフォニーのラインが明確で優雅な [...]
世にもフランシュイヤールなB級ロックンロール 2016-10-19 音楽 0 文・向風三郎 昨年11月の本欄で紹介した 『フランス・シェブラン』を監修したジャン=バチスト・ギヨーのボーン・バッド・レコーズから、またまたクセものの珍盤の復刻。復刻と言ってもオリジナルを見た人はまずいないはず。1994年、ラ・ロシェルの若者が自主制作500枚限定で出した4曲入 [...]
少年の日のワンダーランドと殺戮の地獄の間にある小さな国 2016-09-22 音楽 0 ガエル・ファイユの初小説『プティ・ペイ』を読む 今これを書いている時点で、ガボンの8月末の大統領選挙後の激しい暴動の報道が続いている。悲しいかな珍しいことではない。アフリカのある国々では,恒例事のように選挙の後クーデターや暴動が起こり、おびただしい死傷者が出る。これは土地柄ではな [...]
Festival de l’Orangerie de Sceaux 2016-08-05 音楽 0 8月13日から9月18日まで、パリ郊外にある緑の美しいソー公園のオランジュリーで、クラシックの室内楽フェスティバル。 8月13日 は、リヨン音楽院出身の若手からなるエルメス弦楽四重奏団。最近全曲録音したシューマンの弦楽四重奏曲から抒情的な1番を演奏。素晴らしい終楽章を持つハイドン [...]