デュマ、食の物語 -10- 2014-02-18 ノルマンディーの作家と食 他 0 『モンテ・クリスト伯』の主人公は「世界人」。「ナポリはマカロニ、ミラノではポレンタ、バァレンシヤではオーリャ・ボドリーダ、コンスタンチノープルではピラウ、インドではカリック、シナでは燕巣といったぐあいに、次から次と食べ歩いてきた旅人」(山内義雄訳)だった。 この物語 [...]
旦那さんにもどんどん手伝ってもらおう! 2014-02-07 ノルマンディーの作家と食 他 0 ボクは、エスパス・ジャポンで料理教室やっているのだが、生徒さんは、午前11時開始ということもあり、全員女性、そして主婦の方がほとんどだ。ところが、料理には力が必要な時がある。泡立て器で卵の白身を泡立てる時、ボウルの中でバターと砂糖を混ぜ合わせる時、魚の頭を包丁で落とす時、鉄の鍋 [...]
デュマ、食の物語 -9- 2014-01-23 ノルマンディーの作家と食 他 0 『モンテ・クリスト伯』の主人公ダンテスには、いくつかの名前がある。モンテ・クリスト島の宝を手にして世界有数の富豪となったダンテス。この島の主人となった彼は自らを「船乗りシンドバッド」と名乗る。モデルはもちろん『千夜一夜物語』の主人公。少し前まで牢獄につながれていたダン [...]
デュマ、食の物語 -8- 2013-12-29 ノルマンディーの作家と食 他 0 デュマの名作『モンテ・クリスト伯』前半のクライマックスは、手に汗にぎる脱獄劇だ。濡れ衣を着せられて20歳でシャトー・イフの牢獄に閉じ込められたダンテスは、そこで出会ったファリア司祭の助けもあり、命からがら脱獄に成功する。地中海の島にある牢獄から海へと解き放たれたダンテスは、運よ [...]
「シュークルートは、豚のスネ肉の脂身が一番さ!」 2013-12-03 ノルマンディーの作家と食 他 0 冬になると、一度はアルザス風ブラッスリーに出かけてシュークルートが食べたくなる。最近は、アンコウやらロブスターやら魚のクネルが入った「海の幸のシュークルート choucroute de la mer」も登場し、なかなかの人気。でも、ほかほかと湯気を上げるシュークルー [...]
デュマ、食の物語 -7- 2013-11-24 ノルマンディーの作家と食 他 0 『岩窟王』という名でも知られる『モンテ・クリスト伯』は、デュマの代表作のひとつ。新聞小説として1844~45年に発表され、空前の人気を得た。1815年の王政復古以降の25年間を描くこの物語の魅力は、生き生きした人物描写とリズムある展開。今までに何度もドラマや映画にもな [...]
デュマ、食の物語 6 2013-10-16 ノルマンディーの作家と食 他 0 執筆中のデュマは、ポトフを好んで食した。19世紀フランスの流行作家が、この料理をどのように調理し、どんな気持ちで食していたかを知りたければ、デュマ自身が残した記事にあたるのが一番。1853年に創刊された新聞Le Mousquetaire(銃士)の〈おしゃべり〉欄には [...]
バカンスに欠かせない折りたたみナイフは、オピネルだ! 2013-10-10 ノルマンディーの作家と食 他 0 この欄で「夏のバカンス。時間にせかされずに料理をできるのも、うれしい」と書いた。ただ、滞在先の貸別荘などに、どんな台所道具がそろっているかが大いに気がかり。今年の貸別荘には、ニンニクつぶしやおろし金がなかった。包丁もいくつか揃っていたが、どれもこれも切れ味ゼロだった! &nbs [...]
デュマ、食の物語 5 2013-09-23 ノルマンディーの作家と食 他 0 『三銃士』には、銃士たちが集まってにぎやかな宴会をする場面がたくさん出てくるけれど、彼らの食生活にはかなりむらがあった。手柄をたてて報酬を得ても「宵越しの金は持たない」とばかりにすぐに使ってしまう。ひもじい思いをすることも多かった。ガスコーニュ地方出身の若き主人公、ダ [...]
夏のバカンスは地方料理を覚えるよい機会。 2013-09-07 ノルマンディーの作家と食 他 0 ふだんの生活から切り離されて、時間もたっぷりある夏のバカンス。時間にせかされずに料理をできるのも、うれしい。バカンス先にしょう油やワサビを持参して、そこの港や市場で捕れたての魚を買ってきて刺身というのも素敵だけれど、これでは料理のレパートリーは広がらない。 まず滞在先の朝市 [...]