Q:その後日本へ戻って、実際にフランスへ来たい、と思ったきっかけというのはあるんですか?それとももうそろそろ行かなければ、という感じでしたか?
秋:いや、きっかけというよりも、行きたいと思っていたので色々情報を集めながら学生ビザがあるということも知りました。そして働いていた店とも話をして行けるタイミングを見計らって行動に移した、ということです。
Q:その時、学生ビザを取得されたということは日本へ戻ろうという気持ちはあったんですか?
秋:行くのならば2−3年ではなくて10年は居たいな、ともともと思っていました。学生ビザで行って語学学校へ行きながら仕事を探し、ビザが切れたらワーホリで戻ってなんとか就労ビザに入れる環境になれたらいいな、と思っていましたね。まあ運よく1年目で労働ビザが取れましたけれど、言葉ができないのでいろいろな方に助けていただきました。
Q:リヨンで働かれたお店というのは?
秋:L’Etageエタージュというビストロです。Place des Terreauxテロー広場に面していました。
Q:誰かからの紹介で入られた?
秋:いえ、紹介じゃないです。たまたま誰かから僕に電話がかかってきて「エタージュという店で人を探していますがどうですか?」と。たぶん、僕は来て1〜2ヶ月だったのであまり知り合いもいなかったんですが、先生などを通じてだったんだと思います。
Q:それでL’Etageの厨房では日本人は一人?
秋:僕の前に一人日本人がいらして、その代わり、ということでした。僕が入った時にはフランス人のCommis見習いがいて、その後日本人が入ったり出たり、という感じでしたが、厨房は基本的に2-3人で回していました。何れにしてもフランス人が多かったです。
Q:どうでしたか、初めてフランス、リヨンでフランス人と仕事をするということは?
秋:初めてでしたし、言葉の問題があったので、コミュニケーションが大切なんだと痛感しました。しかも働き口を見つけたことによって語学学校もやめてしまったので、仕事以外の場所でフランス人と飲みに行く、というか積極的に出かけるということをしながら言葉を覚えようとしました。文化も違いますし、最初はやっぱり戸惑いました。
Q:覚えていらっしゃることで、どのようなことに戸惑いましたか?
秋:うーん、どんなことだったかな。具体的にはあまり上手に言えないんですけれど、日本人なら言葉にしないことをフランス人は言葉や態度にしたりとか、怒ってるように話をしているかと思えば、営業が終わったらカラッとして一緒に飲みに行ったりとか。そのことを逆に僕の方が引きずっていたりするけれども、相手は楽しそうに話しかけてくる。さっきのことを彼はどう思っているのかな?本当に忘れているのか?気にしていないのか?とかね。
Q:くよくよしない、フランス人。
秋:そうですね。どう上手に付き合っていけばいいのか、と悩みましたし、どうしようかと戸惑いました。ああいう風になれたらいいな、とは思いました。
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