南仏テロ事件で4人死亡

自ら人質の身代わりとなって命を落としたベルトラム大佐(写真右)。アンヴァリッドで行われた国家追悼式では、勇気ある行為が讃えられた。

3/23

 仏南部カルカッソンヌ市と近郊トレーブで起きたテロ事件で死者4人、負傷者15人が出た。

 犯人男性は同市で自動車を襲撃。車に乗っていたふたりのうち、ひとりを殺害、もうひとりに重傷を負わせ、車を盗んだ。その後、フランス海軍兵舎に赴き、兵士が通るのを数分間待ったものの気が変わったのか、そこから機動隊員宿舎付近へと移動。そこでジョギング中の機動隊員に短銃で発砲し、ひとりに重傷を負わせた。

その後、近郊のトレーブ町のスーパーに押し入った。イスラム国(IS)のメンバーだと名乗り、シリアのために死を覚悟していること、兄弟の釈放を求めるなどと説明した後、従業員と客1人を射殺。スーパーの中には50人ほどがいた。

 治安部隊の介入で犯人は射殺されたが、レジ係の女性の代わりに人質となったアルノー・ベルトラム憲兵隊中佐(44歳)が重傷を負い、翌日死亡した。犯人は、麻薬や銃刀法違反で前科のあるモロッコ系フランス人ラドゥワーヌ・ラクディム(25)で、イスラム過激思想を持つ人物としてマークされていた。ISは同日、犯行声明を出した。

 犯人の18歳の伴侶と、その友人は取り調べを受けている。一方、アルノー・ベルトラム中佐の勇気ある行為を讃え27日には大佐に昇格され、29日の国家追悼式では、レジオンドヌール司令官に列せられた。