9カ月の義務健診は大切だ。早めにかかりつけ医の予約をとりつけよう。3、4、5、6、9、12カ月時に行う義務健診の医療費は基本的に健康保険によって負担されるが、べべの誕生後送付される〈Surveillance médicale de l’enfant〉という手紙を医者に提示する必要がある。9カ月健診では、総合的な診断の他に、べべが自分の名前を認識しているかを確認するテストなどがあり、通常の倍の時間が必要。そうそう、普段あだ名で息子を呼んでいた私たちは、医者の呼びかけに振り向かない息子に一瞬ひやりとした。
さぁ、ハイハイもつかまり立ちもいよいよ本格的に。べべにとっては自分で移動できることが何よりもうれしいから、これでもかとマイワールド探検に忙しそうだ。親としては、たたんだばかりの洗濯物は目を離した瞬間にぐっちゃぐちゃだし、部屋中の引き出しはすべて中身が飛び出す始末に、怒りを通り超えてがっくし肩が落ちる。が、見知らぬ場所や人に出会うと、いたずらはパタッとなくなり、ママ・ママモードへ。この時期特有の自分を取り巻く世界とそれ以外の世界をはっきりと区別していることからおきる行動らしい。同時期には、ママと自分は「別人」なのだと理解し始めるため、ママがいないともう戻ってこないのではないかという不安に駆られ、姿が見えなくなると泣きわめいたりする。ハイハイを始めるころから始まるといわれるこの別離の不安は、18カ月目あたりでピークを向かえその後徐々になくなっていく。
親ができることは、べべと離れるときに、べべの目を見て手をとり、どこに行くのか、どのくらい留守にするのか、留守の間もべべのことを考えているということ、そして必ず戻ってくるから安心してよい、と、きちんと説明してあげることだろう。9カ月も一心同体で時を過ごしたのだから、べべにとってこの別離の理解は難しく時間がかかる。
この時期は特に身体的成長も著しく、動くし離乳食も食べるから服が汚れる。数が必要なベビー服はバザーなどで安く大量にゲットする。(凜)