2003年にすい星の如く登場した市民のための映画祭〈パリ・シネマ〉。その後は毎年内容を進化させ、今年で7年目に突入。映画祭の総代表を務めるオード・エスベールさんに映画祭の魅力を教えてもらった。
「コンペ部門では全世界から集められた12作品が競います。このうち9本は監督の第1作もしくは第2作目の作品。つまりこれから注目の作家を発見してほしいという思いがあります。また私たちは、毎年一つの国を取り上げ重点的に紹介もしています。今年はトルコ。ヌリ・ビルゲ・ジェイランといった巨匠はもちろん、コメディやB級作品も見せながら、トルコ映画の豊かさをアピールします。
ユニークなイベントも事欠きません。市内6カ所で同時開催されるオールナイト上映会『Nuit du Cinéma』は、今年から始まった新しい試み。そして最終日には19区の巨大な文化センター〈104 サンキャトル〉*で、溝口健二のサイレント映画のコンサート付き上映会があります。上映後はダンスパーティに早変わり。無料ですので是非遊びに来て下さい。
夏期は一般に映画の公開作品も少なめで、多くの文化施設も夏休みに入ります。しかし一方でパリに残り、何をしようか迷っている人も多いもの。そんな方たちに、この映画祭がプレゼントになればうれしいですね。また、配布しているプログラムの中で、「英語作品」または「英語字幕付きの作品」には、イギリスの国旗マークを付けています。フランス語が苦手な方や旅行者にも、きっと楽しんでもらえるはずですよ」(聞き手/瑞)
Festival Paris Cinéma
7月2日~14日まで
パリ各所で。チケット購入や問い合わせは、
Espace Paris Cinéma
(MK2 Bibliothèque 01.4406.4306) で。
映画料金は一律5€。
映画すべてが見られるお得なパスは25€。
www.pariscinema.org
*104 rue d’Aubervilliers19e M°Riquet
www.104.fr