お昼に行ったら満員で、お店の人も応対しきれていないようだったので、これ以上人が押しかけてもなぁ、とあまり人には教えたくない店なのだが、つるつるシコシコのおいしい麺が食べられる希有なアドレスなので、思い切って紹介してしまおう。
Les Pâtes Vivantes(=生きている麺)という好奇心をくすぐるネーミングも、店頭で製麺をしている姿を見て納得。糸を紡ぐように、細く長く、あっという間に手と腕で麺を延ばしていく様は圧巻だ。
まず試したいのは、店の看板メニュー蘭州牛肉拉面 soupe de nouilles au bœuf Lanzhou(9.9€)だろう。かつてのシルクロードの重要な拠点であった中国甘粛省、蘭州の名物は、あっさりしたスープに、しっかり味付けのされた牛肉と香菜入り。そしてこのラーメンに欠かせないのが、やはり手延べ麺! スープや肉、中に入っている大根のおいしさもさることながら、麺のうまさに舌を巻く。麺の太さが不揃いなのは手延べの証拠だし、そのつるつるとしたのど越しと、コシは病みつきになる。
北京ダックと並ぶ北京の名物料理だという炸醤面(9.9€)も、必ず試したい料理のひとつ。日本ではジャージャー麺と呼ばれる汁なし麺で、甘辛のたれで麺と豚肉の細切り、大豆やもやし、カラシ菜などが和えてある。初めてなのに、なぜか懐かしさのある、こちらも麺のおいしさをしっかり認識できる料理だ。ランチなら、これらの麺料理に前菜としてサラダと餃子(メニューでは鍋貼Jiaoziと表記)がついたセットが12.3€とお得。しっかりした味わいの餃子は、ジューシーでつるりと胃に収まってしまう。
メニューにある品数は少ないが、他にもご飯料理や、ジャガイモの甘辛炒めや餅とカラシ菜炒め、回鍋肉、ナスと肉の炒めものなどのWOK料理もあり、一つ一つ試したくなる。食事時の早めか遅めの、混まない時間を狙って駆けつけたい。(里)
Les Pates vivantes 活着的面条
Adresse : 46 rue du Fg Montmartre, 75009 Paris , FranceTEL : 01.4523.1021
アクセス : M。Le Peletier
12h-14h30/19h-22h30。日休 。