イタリアの友人が、ゆがんだヒョウタン形をした、イタリア南部カンパニア地方名産のスカモルツァというチーズをプレゼントしてくれた。牛乳あるいは水牛乳を凝固させたものに熱湯を加え、引っ張って練りながら脱水して作られたpâte filéeという種類に属するチーズ。この製法はイタリア独特のもので、モッツァレッラ、プロヴォローネなどもパット・フィレ。スカモルツァにはくん製されたものもある。
輪切りにしてから皮をむいて味わってみた。モッツァレッラに近い歯ごたえだが、明るいクリーム色の身はやや固く、ハシバミの実を思わせるクリーミーな風味は、軽い赤ワインに合いそうだ。モッツァのように、トマトや赤ピーマンのサラダと組み合わせてもいいし、ピザにも使える。ボクは、ペンネといっしょにグラタンにしてみた。ペンネをやや固めにゆで上げ、バジリコ風味のトマトソースと混ぜ合わせる。ペンネの半分の量をグラタン皿に敷き、その上におろしたスカモルツァ、そして残りのペンネ、それをさらにおろしスカモルツァで覆って、強火のオーブンで焼くだけだ。(真)