2月26日、WBA世界ライトヘビー級チャンピオンのファブリス・ティオゾ選手(35)は、「グダンスクの虎」とあだ名されるポーランド出身のダリウス・ミハエルゾウスキー選手とタイトル防衛戦。減量も難なくこなしたティオゾ選手は「この試合は、私のボクシングライフの頂点ではなく将来へのトランポリンだと思っている」と試合前に語っていたが、第6ラウンド、ミハエルゾウスキー選手の顔面に強力なパンチを決めてTKO勝ち。「この試合で立派なプロであることを証明できてうれしい」。これで、49戦47勝(うちKO勝ち31)。 打たれても打たれても前に出て重いパンチを繰り出すティオゾ選手は、フランスボクシング界の大スターだったが、2000年12月、米国のヴァージル・ヒル選手に、第1ラウンドでKO負けして世界タイトルをはく奪されてしまう。以来、酒に溺れたり何度も引退を考えたり、と低迷を続けていたが、昨年3月、4カ月で25キロ減量して3年ぶりにリングにのぼり、世界チャンピオンの座につくという奇跡的なカムバックを果たして喝采を浴びた。(真) |