7年前からパリ第8大学で政治学を教えているイタリア人のパオロ・ペルシケッティさん(40)は、8月24日逮捕され、翌日イタリア当局に引き渡された。彼はイタリアの極左グループの元メンバーで、1987年、ローマでのジォルジェッリ将軍暗殺事件に「倫理的・精神的に荷担していた」と密告され、1991年に欠席裁判のまま懲役22年の判決を受け、フランスに亡命していた。フランス内務省は「7年来、彼は潜行していたがようやく逮捕」と発表。「最近の選挙でフランスの政治の流れが変わったので、この引き渡しを覚悟していた。私は決して身を隠そうとは思わなかったし、みんな私がどこに住み、どこで働いているかを知っていた」とペルシケッティさんは友人宛ての手紙の中で反論している。 1985年に故ミッテラン大統領が、「組織と手を切った者には新たな機会を与えるべきだ」と「赤い旅団」などイタリアの極左の元メンバーの受け入れを認めている、フランスには「倫理的・精神的協力concours moral et psychique」という罪状は存在しない、フランスと異なりイタリアでは欠席判決の再審が確保されていない…など、彼の引き渡しは人権擁護の原則に反するとし、大学の同僚や人権擁護団体などから、強い抗議の声が上がっている。(真) |
“Je n’ai jamais été en fuite ou introuvable. Tout le monde savait où j’habitais, où je travaillais.” |