「好き、好きよ、ええ、あなたが好き」 「俺もそう、いとしい女よ。波のように俺はいく、満ちたり引いたり光ったり。 腰のくびれのあいだで、満ちたり引いたり…」ジェーン・バーキンと歌った「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」で世間を騒がせたゲンズブールは、1928年パリに生まれた。美術学校で建築を学んだが生活費を稼ぐためバーでピアノを弾き作曲家としてデビュー。のちに、映画で共演したバルドーやバーキンとラブ・メイキングを歌うなど、時代に敏感な彼の作品は多くの歌手たちに歌われてきた。 ジタンをくゆらせながら大物歌手を「黙れ、この権威主義者!」と罵倒。テレビ番組で500フラン札を燃やしてみたり、仏国歌「ラ・マルセイエーズ」をレゲエで歌い右翼から脅迫されたりしたが、彼の無軌道な挑発ぶりは若者たちを魅了。また、彼のユーモアやスノビスムなどはボリス・ヴィアンの精神に共通するものが多かった。91年3月2日永眠。(南) |
隣はジェーン・バーキンさん。 “Je t’aime, je t’aime |