OVNI 412 : 1998/3/15 N° 412 1998-03-15 ■ワールドカップ券販売法を批判 入場券を旅行業者等が買い占めヤミチケットが出回っている中、EU委は外国からの購入者への差別(国内に住所のある者に販売)を指摘、仏組織委に販売法の是正を要求(2/19)。例えば6/13日仏競技場での1次リーグ:ベルギー対オランダ戦の希望者は12万人いる中で、ベルギーへの割当てはたったの5400枚で、EU諸国から批判の声。 ■フランス人の性生活調査報告 国立人口統計学研究所(INED)が、1993年に2万人を対象に行った「性」調査(2/25 付Population誌発表)によると、70年代のピル解禁により男女の性意識の差が縮まったが、 60%は貞操をカップルの根本と見なし、 50%は不倫を認めない。エイズ発生以来若者のコンドーム使用が増え、87年は初回性行為に8%、今は80%が使用。同性愛に対して母親(43%)は父親(27%) より寛大、兄弟姉妹(49%)、同僚(45%) 等、周辺も容認。また50代以上の女性の性生活は60年代以前に比べはるかに豊か。初体験年齢は女子が平均18.1歳、男子は17歳だが、学生生活が長いほどセックスはおあずけの傾向に。 ■パリ郊外に増えるエイズ患者 2/28日厚生省の報告によると、延命薬でエイズ患者(19,000~25,000) の死亡率は減っているが、イル・ド・フランスが死者数の半数を占め、感染者も約5万人。医療施設不足や貧困、失業等が HIV感染者増加の要因に。 ■哲学者ガロディに罰金刑 元共産党員で回教徒に改宗した仏哲学者ロジェ・ガロディ氏(85)が著書「イスラエル政治創設の神話」(95年発行)で、「ユダヤ人を対象とした人類に対する犯罪に異議を唱え」「人種的に中傷」した容疑で、2/27日パリ軽罪裁は12万フラン の罰金刑。アラブ諸国はガロディ氏を支持し、エジプト政府は彼にイスラム教宣教の勲章を、アラブ首長国連邦は 5万ドルの支援金を贈る。 ■少年3人が乾物商の妻を銃殺 3/4日ルーアンに近いパヴィリ村の老夫婦が営む乾物屋で、3人の少年(14,15)が米国製ライターZippoを買う金を奪おうとし、その1人が義父の銃マグナム357で夫人(60)を撃ち殺す。。少年らは中流家庭出だけに住民に衝撃。 ■不法滞在者の半数に許可証発行 3/9日内務相発表の数字によると、97年 6月に開始した不法滞在者への許可証発行手続きは5月末まで続くが、現時点で32,344人を許可、30,053人には国外退去を勧告。申請が拒否されたアフリカ系不法滞在者約60人が3/7日パリ郊外エヴリー市のカテドラルを占拠。政府の帰国奨励策(旅費負担+大人 4500F、子供900F支給) に応じる不法滞在者は極めて少数。 ■破棄院がC.メグレFN市長に罰金刑 1997/2/26日の独 Berliner Zeitung紙のインタビューでカトリーヌ・メグレ・ヴィトロール市長が「移民は家族手当をもらうために子供を生む。誰に聞いても人種に違いがあると言うでしょう」との人種差別発言に対する一審、控訴院の判決「執行猶予3カ月と5万フランの罰金刑」を3/9日、破棄院が確認。 ■イヴ・モンタンの遺体発掘 3/11日、父子関係の係争に絡みDNA鑑定のため、ペール・ラシェーズ墓地に眠るモンタンの遺体を掘り出す。 ■地方選でカギを握るFN票 3/15日、22日と地方選挙比例制2回投票。かなりの地方で保守派票がFN党または左翼へ傾く予想。最近の経済・社会政策に自信を持つ左翼・緑の党連合与党に比べ、足並みのそろわない保守野党の中には、マンセル・オワーズ県議会議長(RPR)のように、FN党と手を組んでもいいという候補も出現。保守派がFNと接近すればするほど、ルペンは冗長するし選挙民には見下されるしで、保守派は苦境に。 ★予想では11カ国がユーロ国に 1999年1月からユーロ国になるには基準条件(インフレ2.7%以下、国債が国内総生産 GNPの60% 以下、赤字が GNPの3%以下) を満たす必要がある。2/27日に発表された各国の経済状況によると、 現時点で3条件を満しているは仏・フィンランド・ルクセンブルグの3カ国。独は国債がPIBの61.3%、ベルギーと伊はそれぞれ122.2%と121.6%だが認可される可能性。 5/1日にユーロ採用国が選定される。英・デンマーク・スェーデンはユーロには不参加、 ギリシアは 3基準にほど遠く失格。 ■育児手当受給者が増加 93年までは、3人以上の子供の育児のため退職した主婦を対象とした育児手当(3000F、パート1500F)を、94年に子供 2人から支給して以来家庭に戻った女性は97年までに約50万人 Share on : Recommandé:おすすめ記事 11月21日の国鉄スト情報。 中学校教員殺害事件の公判が始まる。 前代未聞の〈マザン事件〉裁判始まる。 トラン・トゥ・ニャーさんの闘い − フランスで枯葉剤訴訟。 人気コメディアンの解雇と、揺れるメディアの自由。 広島・長崎の原爆語り継ぐ4日間、トゥールで開催。