ウォン・カーウァイ監督の「Happy Together」は、映画の舞台となったブエノスアイレスの街が印象的だった。せめてアルゼンチン料理でこの街を感じてみたら、とブエノスアイレス出身でパリ大学に留学しているヴィッキーに連れて行ってもらったレストランです。
私達は85フランのコースを取りました。アントレは、アルゼンチン名物の Empanadas。ゆで卵、挽肉、オリーブ、レーズンなどをサクサクとした皮で包んで焼いたもので、見かけは巨大餃子。トマトやピーマンを辛いオリーブオイルに漬け込んだChimichurri というソースをかければ、インドのサモサそっくりの味。Chimichurri は、パンにつけたりドレッシングに入れたりする万能ソース。要するに、こちらのマスタードのようなものなんですね。
アルゼンチンはタンゴのほかにワインと肉が自慢。アルゼンチンの大地で、牧草だけで育った牛のステーキは、力強い味でほどよい柔らかさだ。もちろん肉にも Chimichurri をかけて食べるのがアルゼンチン風。ボルドーのような深い紅色のアルゼンチン産ワインがぴったり合う。
デザートは、アルゼンティーナのほっぺが落ちちゃう牛乳ジャム (!)添えバナナ。あまーいソースは、懐かしいミルクキャラメルの味。
ヴィッキーいわく、アルゼンチンは南アメリカの国々の中で唯一、国民の気質が暗い国なんだそう。そういえば、サルサのようにみんなで楽しく踊るのと比べると、悲しい運命を唄った曲に合わせてタンゴを踊る男女の表情は厳しい。 (章)
TANGO
Adresse : 77 rue Mouffetard, 75005 Paris , FranceTEL : 01. 4337. 5442
無休