1月末にタクシー組合の抗議行動があった後、ヴァルス首相は、運転手付観光車両(VTC)に禁止される「流し」の取締り強化、VTCの規制を無視する違法なVTCウェブサイトの禁止といった対策を打ち出した。今度はそれに怒ったVTC運転手が抗議行動を始め、2月5日にはパリ=CDG空港間の道路を封鎖した。Uberpopが禁止された後も、同様のサービスを行うHeetchが登場し、高額な営業権取得ほか様々な規制を受けるタクシー業者の怒りは収まらない。政府はタクシー業界の怒りを静める対策を出す一方で、VTC運転手になるための250時間の研修を2月から7時間の研修と試験に切り替えた。パリなどはタクシー不足が深刻な状況であり、雇用を創出する上に消費者が支持する新事業の流れを阻むことはできない。政府はタクシーとVTC双方が妥協できる政策を模索していくしかないだろう。(し)